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杣人・somabito

Author:杣人・somabito
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『ブラック・アイス』 マイクル・コナリー

お元気ですか?

不安定な天気、豪雨被害、熱中症が心配されるほどの酷暑・・・南極の棚氷が割れて海に浮かぶ状態に・・・と毎日様々な気象報道がされています。皆様はいかがお過ごしでしょうか。
昨夜は久しぶりにプールで泳ぎ開放感に浸りましたが、適度な運動による体力維持と食事管理ぐらいしか私は自分を守ることが出来ません。


マイクル・コナリーの『ブラック・アイス』を読みました。デビュー作『ナイトホークス』に続く二作目です。

こんなお話し。
麻薬課の刑事ムーアがモーテルで死体となって発見される。ボッシュは現場に行くも、内務監査課がでてきて捜査から外されてしまう。ムーアには汚職の可能性が出てきたというのだ。検死の結果に疑問を持ったボッシュは単独捜査を続けメキシコの麻薬王ソリージョにたどり着くのだが・・・。

前作『ナイトホークス』では主人公ボッシュがベトナム戦争を経験している事が重要な鍵としてあり、物語もベトナム戦争を背景にした犯罪でした。今回はボッシュの出生の秘密が明らかにされ、同時にムーアの事件を追ううちに明らかになるメキシコの麻薬組織の姿。なかなか考えられた構成でそう作るのかと思わせる作品です。
本筋の構成も良いのですが、ボッシュの周りの女性たちとの関係、メキシコとの警察との距離間、闘牛シーンの熱狂などいくつものシーンが筋肉質な感じで作品を包んでいます。

さて、次は三作目『ブラックハート』。ゆっくり読むこととしましょう。

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『ナイトホークス』 マイケル・コナリー

お元気ですか?

先日『転落の街』を読み興味を惹かれたのでマイケル・コナリーの作品を最初から読んでみたいと思い取り寄せたのが『ナイトホークス』。このタイトルは日本語版のもので、原題はTHE BLACK ECHO と言う。1992年の作品だ。原題のもつ意味については置いておくとして日本語版のナイトホークスというタイトルは秀逸だ。そのタイトルの話題に入るまえに、こんなお話し。

かつてロサンジェルス市警本部の強盗殺人課にいたヒエロニムス・ボッシュ通称ハリー・ボッシュはある事件を理由にロス市警の下水と揶揄されるハリウッド署に左遷されている。そんな彼にベトナム時代の戦友メドーズが殺されるという事件が起こる。銀行強盗事件が背景にあることが分かりFBIの捜査に協力することになったボッシュはロス市警副警視正アーヴィングによる執拗な内務監査を受けながら目撃者の少年シャーキーを見つけ出すがその少年も何者かに殺害されてしまう。

マイケル・コナリーのデビュー作ということだが、主人公のボッシュはすでにいくつかの過去を持った存在として登場し、読者の興味を惹きつける。ベトナム戦争の傷を背景にした作品は多く、私の好きなテリー・ホワイトの『真夜中の相棒』などもPTSDに苦しむ青年と彼に寄り添う殺し屋、そして追う刑事と痛々しく息苦しい思いが重なり合っている。ボッシュも同様だ。内務監査を受け左遷されるに至った事件というのもボッシュの性格を表しているし、ボッシュを目の敵のように追うアーヴィングとの関係も作品を追うごとに明らかになってゆくのだろうと思う。こうして第一作であるにもかかわらず、マイケル・コナリーの中には既にシリーズ作品としての構想とそのための伏線があり、それを『ナイトホークス』で読者に見せたという形なのだろう。FBIの捜査官ウィッシュとの恋愛に似た心の通わせ方も苦く痛々しいところを感じる。

原題の THE BLACK ECHO が英語の慣用として何らかの意味を持つのかどうか私は分からない。だから作品からのイメージだけで解釈するのだが、暗闇にこだまする自分の心の声なのだろう。同時に排水管の中に巣食うホームレスや犯罪者、人生に迷い込んだ者たちの声だ。私たちは闇に迷い込んだ時、自分の声と同時に彼らの声を聴き、その声は重なり合って聞こえてくる。私たちはどうして闇に迷い込み闇を心にとどめてしまうのだろう。そして何故私たちは闇から出ることが出来ないのだろう。そう思うと原題も考え深くなる。

邦題のナイトホークスはもう少しわかりやすく感覚的だ。ウィッシュの部屋に行ったボッシュはそこにエドワード・ホッパーの代表作である『ナイトホークス』の絵がかけられているのを見る。シカゴ美術館に所蔵展示されているこの絵は現代アメリカ美術の傑作であるが、夜の闇の中でガラス張りの窓のカウンター食堂にいる客の姿を描いたものだ。客どうしの距離感とともに少し離れたところからそれを見ている視点が都会の孤独と関係性の距離を感じさせている。ボッシュとウィッシュも同じような孤独をそれぞれに持ち孤独が触れ合う距離で心を通わせる。だから読者は二人の行く末も予感してしまう。

さて、エドワード・ポッパーが登場したのだからもう一人の画家を話題にしない訳にはいかない。ヒエロニムス・ボスだ。この画家はボッシュ自身が親にヒエロニムスとなずけられたと言っているのだがらボッシュの意識の中に常に存在する重要な要素と言えるだろう。オランダの初期フランドル派の画家であり宗教画を描いているが、その作風は独特の幻想的で怪異的不気味さを持っている。代々続く画家の家に生まれたボスは兄弟とともに父親の工房で絵の修業をし三十歳前後に独立している。このオランダの画家と同じ名前を持つハリー・ボッシュ。第一作の『ナイトホークス』では明らかにされていないが、今後どう影響されているのか物語の中で語られるのだろうか。

『ナイトホークス』の上巻を読み終え、いよいよ物語は大きく展開をしてゆく。

ではまた。

テーマ : 推理小説
ジャンル : 小説・文学

『起終点駅 ターミナル』

お元気ですか?

『起終点駅 ターミナル』という映画を見ました。、2015年公開の日本映画で監督は篠原哲雄。

こんなお話し。
学生時代に愛した女性と単身赴任先の旭川で出合い、死に至らしめた判事鷲田完治。彼は自らを責め釧路で一人弁護士をしている。そんな鷲田は裁判の弁護で椎名敦子という女性と知り合う。

タイトルだけで見てしまったが、北海道の風景と人々の関わりが静かに描かれていて良い映画だ。それぞれの役者が気負うところなく演じているのも私には好ましい。鷲田の愛人は尾野真千子が演じていて彼女の演技は私はあまり好きではないのだが今回は許容範囲。対する椎名敦子を本田翼という女優が演じているがどうゆう人なのか知らない。初めて見たが普通感が良かった。
北海道出身者としては、一人暮らしの鷲田がザンギ(鶏のから揚げ)やイクラの醤油づけを作るのを微笑ましく思う。若い判事補が赴任中に北海道旅行をしたいと鷲田に相談するシーンがあるが、これはご当地観光を織り込むエクスキューズのようでストーリーには全く関係ない無駄な部分だ。
最後、鷲田が一人息子の結婚式に向かう車の中、小さかった息子がイクラをつまんで食べる話題が出てくる。私も小さいころからイクラは好物。ご飯もいいが、バターを塗ったトーストにのせて食べるのが今でも好きだ。画面を見ながらほろっとしてしまった。

さて、タイトルだけで見たと書いたが、『起終点駅 ターミナル』というタイトルで真っ先に思い浮かぶのは『終着駅は始発駅』宮脇 俊三著である。鉄道紀行の名著で北海道の駅も出てくる。私も鉄道の風景がいくつも思い出されて懐かしい。ところが、タイトルロールを見ていてこの映画の原作は桜木紫乃の『起終点駅(ターミナル)』だという事に気づいた。桜木紫乃は『ホテルローヤル』で直木賞を受賞した作家で、その時期に私も図書館で数冊を借りて読んだ。ただ、私の好みではなかったのでそれっきり読んでいない。Amazonで本の表紙を見ると確かに読んだと思われるのだが全て忘れている。映画で再開した訳だが私にとっては別のものと出合った感じだ。原作は記憶に残らなかったが映画はどうだろう。

ではまた。

テーマ : 日本映画
ジャンル : 映画

壊れる

お元気ですか?

生活をしていると色々なものが壊れます。洗濯ばさみが壊れたり、お皿やグラスを割ったりと”形あるものはいつか壊れる”とある程度達観はしているのですが、壊れるととても困るものもあります。

我が家で今壊れているものと言えばテレビと製パン機。テレビは画面に線が入って直らなくなりました。保障期間も過ぎているし引っ越しに合わせて買いかえれば良いと思っているのですが画面の真ん中だけすこし緑がかって映っています。
製パン機は付属の電池が切れてしまいました。色々調べてみると小さな電池が入っていてタイマーなどに関係しているようなのですが、無くても構わないようなので電池を交換しないで使っています。ところが電池のせいかどうか分かりませんが、コンセントをさしてもタイマー表示が正常に表れません。製パン機を使うパートナーさんは時々いらいらしながらコンセントをさしたり抜いたりしていますが、私が冷ややかに「それは意味ないよ」なんて余計な事を言ってしまうものですからかえって神経質になってしまいます。三日に一度製パン機でパンを焼きますからそのたびに神経をすり減らす勘定です。

壊れて困るものといえば、先日来ハッカーによるパソコンへのウィルス攻撃が報道されています。10年ほど前に比べるとウィルスの警戒が画面に出なくなったと思っていますが、セキュリティーソフトの進化とともに悪いハッカーも技術を磨いていますから警戒は怠ることが出来ません。思わぬウィルスに感染しパソコンが動かなくなったり初期化せざるを得なくなったりするのは本当に困ります。そうゆう重大な事態に陥らないまでもパソコンは使えば使うほどハードディスクの容量が足りなくなります。私のパソコンも最近容量が足りなくなったと警告が出ていましてさてさてどうしたものかと・・・。

少し前から私のWalkmanが壊れました。フル充電して使おうとするとバッテリー残量が0になってしまい持ち歩いて使うことが出来ないのです。しかたなく車のAUXにつなぎ充電しながら使っていたのですが、最近それもダメになり全く使う事が出来なくなりました。Walkman(そしてPCのMediaGO)にしか入っていないものもあるので壊れるととても不自由になります。
そこでWalkmanに入っている音楽をIPhoneに移すことにしました。
ITunesを起動し、ホルダーから移動すれば簡単に移動は出来ます・・・。と思ったのですが、簡単に出来るということと完全に出来るという事は違います。
移動出来ないものもありますし、移動したのにCDジャケットが表示されないものもあったりと全て問題なくとはいかないのです。私の性格なのですが、きちんと出来ないとどうして出来ないのか気になってしかたがありません。あれやこれやと考えをめぐらしながら取り組むことになります。

思えば壊れるものって電化製品が多いですね。食器や家具、洋服にしても我が家では壊れることはありませんから何十年も使っていますけど電化製品は何年かすると壊れますし直して使うことが出来ません。いつも買い替えることを念頭に置きながらものを使うことになるというのはよく考えると悲しい話です。電化製品は科学技術が生んだ便利な道具と思われていますが、本当はそれほど便利なものではないのかもしれません。
今日IPhoneに移した音楽データだってIPhoneの買い替え時期が来れば移さなければいけませんしソフトが進化してゆけばそのままでは使えなくなる事も有りえます。
そう考えると私たちの生活は果たして便利になったと言えるのかと考えさせられます。なにか鼬ごっこにいやおうなしに巻き込まれた囚われ人のようです。いつの間にか、壊れるのは物ではなく私たちの生き方そのものになってしまわないようによほど気を付けなければなりません。

ではまた。

追記)
Walkmanの音楽ファイルがiTunesに移行されない件について拡張子に問題があるのは分かっているからMediaGoにあるファイルを調べて移行されなかった曲の拡張子をチェックした。Walkmanに取り込んだのはYouTubeからだったりCDからだったりとさまざまだしその時に一つ一つ拡張子を気にしていなく、ソフトの指示のままWalkman用にと取り込んでいた。
だからファイルの拡張子を見ていってiTunesに移行できなかった曲の拡張子を出来た拡張子に変えてやれば良いはずである。
ところがMP3になっている曲でも移行出来ていないのがある。これはなぜなのだろう謎は深まる。
私はこうゆう原因探究がそれほど嫌いではない。もちろん問題なく出来ることの方が楽なのだが上手く移行出来ないという一つの事象からその原因を見つけ出し仕組みを探るのは気持ちがすっきりする。
パソコンを触りだした初期にの頃BIOSをいじったりしていたのも懐かしい。しばらくは拡張子の問題とiTunesの使い方の試行錯誤で遊ぶことが出来そうだ。


テーマ : ひとりごと
ジャンル : 日記

『転落の街』 マイクル・コナリー

お元気ですか?

何か読みたいと思っていつものように「探偵小説三昧」さんにお邪魔する。最近ではすっかり頼りっぱなしなのだが私のような素人には全く有り難い。今回も『転落の街』という作品が紹介されていたので早速図書館に予約した。

こんなお話。
ロス市警で未解決事件を担当するハリー・ボッシュ刑事は退職まで39か月というベテラン刑事。二十年以上前の未解決事件でDNA鑑定から有力な情報を得て捜査に当たろうとしていると市警本部長室から呼び出しを受ける。ホテルのスイートルームで転落事件があり最優先で捜査せよとの命令だった。実は転落死したのはロス市警出身の政治家でボッシュ刑事とも因縁のあるアーヴィング市議の一人息子。しかもそのアーヴィング市議がボッシュを指名したというのだ。

ハリー・ボッシュシリーズというのは1992年の『ナイトホークス』から始まる有名なシリーズなのだそうだが、私は初めて読む作家である。だから読み出してまずこれまでの作品を知らなくても読むことの出来る物語の書き方に感心した。ボッシュの元相棒で本部長室付警部補になっているキズ・ライダーや上司のゲイル・デュヴァル警部補、娘のマデリンなどこれまでの作品に登場したであろう人物との描き方は本作の中できちんと納まっていて読者にストレスを感じさせない。もちろんシリーズの歴史があるのだから相応の空気は漂っているのだが、既作品を知らなければわからないといった部分が全くない。
次に派手な立ち回りや強引な展開がなく抑えたテンポで物語が進むのも本作の特徴だろう。警察が行う犯罪捜査が日常的だというつもりはないが、事情聴取や証拠品調べといったことの積み重ねで事件を明らかにしてゆく姿が丁寧に描かれている。その捜査の中から浮かび上がる人間の姿の襞が物語を物語たらしめている。これは小説の王道だろう。

退職も視野に入ったボッシュではあるが、新しい恋人の登場もお約束だ。最近の犯罪ものにはプロファイラーだとか心理カウンセラーだとかが必ずといって登場するようになってきたが、ボッシュは性犯罪者の社会復帰プログラムに携わる医師ハンナ・ストーンと惹かれ合う。彼女も息子の犯罪によって心に重荷を負う人間でボッシュとの関係にもその影響が出るのだが、「悪はどこにあるのか」という彼女の問いは現代社会の中で社会的か個人的かはあるにしても誰もが持つ疑問でもある。作品の中でこういう問題提起は作品に重みを与える。

さて物語は事件の様々な面を見せながら読者に謎解きを要求するのだが、ところどころに適度なひねりが利いていて飽きるところがない。事件ばかりではなく警察内組織の思惑なども絡まって面白い。
愛娘のマデリンとボッシュとの関係も微笑ましくてどうゆう親子関係を築いてきたのだろうと興味が沸く。これは『ナイトホークス』から順に読んでみてもきっと面白いだろう。

追記)
前回『探偵小説三昧』さんのご紹介から「シャーロックホームズの姉妹たち」として『質屋探偵ヘイガー・スタンリーの事件簿』を読んだが読書記録としてアップしていない。これは作品が面白くないからではなく、単に私の怠惰なだけ。
作品は時代背景を丁寧に説明した解説とともに興味深いものだった。だた主人公の立ち位置が微妙なところもあり読み手の好みが別れるところかと思う。私は好意的な意味で comme ci comme sa でした。

ではまた。 

テーマ : 推理小説
ジャンル : 小説・文学

杣人のNuages

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