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杣人・somabito

Author:杣人・somabito
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有難う 歌舞伎座

お元気ですか?

昨日、TVのニュースでは歌舞伎座が千穐楽であることを伝えている。
多くのファンが歌舞伎座の最後の姿を見ようと、雨の中並び建物を写真に撮っている。
東銀座の狭い歩道が人であふれているのを観るのは嬉しい。
芝居のチケットを手にできた人は幸運。喜びも大きいだろう。
演劇界の一つの節目。戦後の演劇界を支えてきた歴史的建物が役目を終える。

私が初めて歌舞伎座に入ったのは、就職した年だった。
親戚の家に挨拶に行った際、「頂き物だけど」とチケットを頂戴した。
演目は忘れたが、憧れの歌舞伎座を楽しむ喜びとこれからの演劇ライフの幕開けに胸躍った。

芝居を観るのが好きだ。
そもそも舞台芸術全般、オペラもバレエも芝居も皆好き。
脚本を書く作家、演出家、舞台・舞台装置を作る人、そして役者。
皆が一緒になって一つの作品を作ってゆく躍動感がある。
そして、それを観る観客。作品は客に見てもらって初めて作品として命が入る。

その意味では、見る側にも知識や経験は必要である。
歌舞伎に限ったことではない。オペラだって新派だって同じ。

これまで色んな芝居を歌舞伎座で観てきた。
団十郎が六方を踏む花道を目の前にして、響きは今も聞こえる。
六代目中村歌右衛門の最晩年は足が悪く、舞台の上で腰かけていたが、
気迫は歌舞伎座の舞台を超えて客席の隅々まで届いていて驚いたことがある。
昨日、勘三郎は得意のアドリブで場内を沸かせたが、
歌舞伎の面白さはセリフの中に時事を織り込んだアドリブにもある。

余談だが、
横浜人形の家に歌右衛門の家の居間にあったアフガンの縫い包みが飾られていた。
両親と一緒に散策をしていて入り、たまたま知ったのだが、
係の人に事情を聴いたところ、当時館長を務めていた兼高かおる氏と中村歌右衛門に交流があり、
歌右衛門より寄贈されたということを教えていただいた。

縫い包みが好きで世界中を旅行していた中村歌右衛門。
兼高かおる氏ともさぞや楽しい話が出来たであろう。

芝居見物は大人の社交場である。
観客を観るのも楽しい。
幕間のお散歩をしながら、旧交を暖めあうのもいいし、
気のあった友人とアイス最中を食べるのもいいだろう。お土産は人形焼き?

しばし銀座の社交場がお休みになる。
黒塗りのハイヤーが並ぶ風景もしばらくは無くなる。
勘三郎さんじゃないけれど、「夢をみさせていただいた」

有難う歌舞伎座。また会おうね。

****************

4月9日。井上ひさしさんが亡くなった。 肺がんだそうだ。
残念の一言である。
日本では私の一番に好きな劇作家である。

井上ひさしさんを最初に読んだのは、新聞に連載された「ドン松五郎の生活」
それをきっかけに「青葉繁れる」「四十一番の少年」など小説から入った。

芝居で最初に観たのは、「イーハトーボの劇列車」という宮沢賢治を主人公にした作品。
彼の伝記戯曲作品の一作目。夏目漱石や樋口一葉と続いてゆく。
この作品の中で「思い残し切符」というかたちで、死に行くものが何を伝えようとするのか
それをどう受け止めるのかということをテーマにしている。

今日見た「100年インタビュー」というNHKの番組では、
作家としての才能を開花出来ぬままに早世した父親の意志を受け止める
井上ひさしさん自身の想いもこめられているそうである。

井上ひさしさんの戯曲の良さは、完成度の高さ。役者の立ち位置がしっかりしていて
言葉使いが明確で幾層にも重なりながら進行してゆく展開のおもしろさにある。
反戦へのメッセージ性も高い。

「闇に咲く花」という芝居がある。
私は、TVで放送されたこの芝居を録画して何回も観るが、毎回涙が止まらないくらい泣いてしまう。
芝居は劇場に観に行くものと思っているが、録画して何回も観るのも良いものだと思わされた作品である。

以前、井上ひさしさんにおめにかかった事があった。
ある女性劇作家Kさんが戯曲を書くにあたって、取材依頼があり協力をしたのだが、
その作品が賞を取り私も受賞式のパーティーに招かれたのである。

演劇関係者しかいないパティーの壇上で
井上ひさしさんは祝辞とともに演劇をとりまく環境に厳しいお話をしていた。

近日「組曲虐殺」がTVで放送される。NHKとWOWOWと両方でだ。
「蟹工船」の小林多喜二を主人公にしている作品。
近年、小林多喜二は若い人にも人気があり“共産党ブーム”などと言われる現象があるそうだ。

小林多喜二にも共産党にも興味はないが、観たいと思う。

井上ひさし。彼は75年の生涯を通じて何を伝えたかったのか。
彼の「思い残し切符」を私たちはどう受け取ったらいいのだろうか。

井上ひさし様、有難うございました。
これからも、本やDVDで御目にかかりますね。


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テーマ : 歌舞伎
ジャンル : 学問・文化・芸術

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