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杣人・somabito

Author:杣人・somabito
Nuages・・・雲のようにふんわりとしています

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『フィンガーボウルの話のつづき』のつづき

お元気ですか?

台風が過ぎ、私の部屋の窓からは、青い空に風音だけが聞こえています。
皆様の処では、台風による被害はありませんでしたでしょうか?

『フィンガーボウルの話のつづき』を読んだというお話は前回のこと。
オムニバスのように散りばめられた一つ一つの話は、ちょっだけお互いが繋がっていて、
読んでいて、あれ?そうなんだと思わせてくれます。

それは、折々に集められた小さな思い出の品を小さな手箱に仕舞い入れていくうちに、
それぞれの手箱が相互に関係しあってゆくような不思議です。
ですから、読み終えた『フィンガーボウルの話のつづき』
手元に置いておいて、好きなお話、好きな段落だけを読んだとしても、
なんだかふわっっと幸せになるのです。

ではそんな手箱。寄木細工の宝石箱を開けてみることにしましょう。

吉田君は世界の果てにある小さな食堂の話を書き出せずにいて
ゴンベン先生に会いにゆきます。

「ゴンベン先生に会いにゆくときは、渋谷から東横線に乗って桜木町まで行くことになる。
急行だと35分で着くのだが、この35分が絶好のタイムであることにあるとき気がついた。
30分では近すぎる。でも、急行で40分もかかるのは遠いようで気が乗らない。」


おや、東横線ですか?お懐かしゅうございます。

電車はそのまま異界への入り口です。私達を車両に乗せたまま何処へ連れて行くかは
皆目わかりません。毎日通勤や通学の為に乗る電車でも、昨日と同じところに連れて行ってくれる
とは誰が約束できるでしょう。
ましてや平日の日中、見慣れない乗客たちと乗り合わせた電車は、ドアがぷしゅーっと閉まったとたん、
もう逃れられない運命の始まりなのです。

そうなると、どんな乗客がこの時間と空間を近似で共有しているのかを確かめずにはおられません。
なぜなら、私がいるこの車両の空間は同乗している乗客たちによって作られているからです。
明るい柄の着物を来た20代後半と見受けるお嬢さんは、お稽古にでもいかれるのでしょうか?
ドア付近、3人で楽しくおしゃべりしている高校生のお嬢さんはお小遣いでももらったのかな?
白髪の目立ち始めた60代中半の紳士は古本屋を訪ね、映画でも見る散歩でしょうか。

こうして、車両を見渡してそこそこに同乗者の様子に安心すると、
自分に向き直り、ふっと窓の外に目をやります。
さっきまでは高架のすぐ傍まで住宅や商店が建ち並んでいましたが、
今は線路脇の土手に、菜の花の群生なども目に入ります。

気がつくと女子高生や白髪の男性の姿は見えません。
すこし、取り残されたような寂しさ。

でも、乳母車を引くお母さんが数人乗ってきました。
集まりでもあったのでしょうね。

こうして、車両ごとというよりも車両そのものの異界ごと私たちは運ばれてゆきます。
降りる先にはどんな世界が待っているのでしょう。


吉田篤弘さん。東横線に私達を乗せて何処へ連れて行ってくれるのでしょう。


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テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

『フィンガーボウルの話のつづき』

お元気ですか?

吉田篤弘さんの『フィンガーボウルの話のつづき』を読みました。
BOOK OFFの書棚で『つむじ風食堂の夜』を手にとって、お気に入りになり、
私の本棚には『すぐそこの遠い場所』『クラウドコレクター』、などの数冊が置かれています。
文字通り置いてあるのです。

全く開いていない訳ではありません。
全く読んでいない訳でもありません。
さて、ちょっとどうだろうと手にとって読んで少しお休みをさせる。
そんな楽しみ方が似合う本なのです。

今日も、机の上に置かれた読みかけの本や順番を待つ本を眺めていたら、
そろそろどうですか?という声が聞こえてきます。
あぁそうだね。と表紙を眺め、横組中揃えの目次を眺めて・・・。

「世界の果てにある、小さな食堂を舞台にした物語を書こうと思っていた。」吉田君が、
ジュールズ・バーンという不思議な作家を知り、ビートルズの〈ホワイト・アルバム〉を鍵に
オムニバスのようにいくつものお話が展開します。

吉田さんはオムニバスのような書き方が好きなようです。
そうゆうことでは、レコードアルバムというのもオムニバスです。
〈ホワイト・アルバム〉を縦糸にしながら、横糸を織り込んでゆくとお話が次第に出来上がってゆく
そんな感じ。

ところで、お話の重要な役割をになっているビートルズの〈ホワイト・アルバム〉。
私はビートルズのレコードを一枚も持っていませんから、どんな物なのか分からなかったので、
Amazon で探してみました。
真っ白に、THE BEATLES とだけ書かれたシンプルなジャケット。二枚組です。
解説によると、4人の個性が際立ったアルバムだそうです。

どんな曲が入っているかと言えば、
Back In The U.S.S.R や Ob-La-Di,Ob-La-Da なんて誰もが聞いたことがありそうな曲が
あります。
Blackbird という曲も入っていて、こちらは私の大好きな曲。
実は、Connie Evingson というジャズシンガーが歌っているのです。
雰囲気はづい分違うのですが・・・



ビートルズは私より少しお兄さんの世代です。
近所で遊び友達だった男の子のお兄さんがレコードを何枚も持っていましたが、
当時そのレコードを聞かせてもらったことはありませんでした。

Yesterday や Hey jude をピアノで弾いて遊んだりしたことはありますが、
レコードを聞いて心酔するようなことは無かったのです。
だから、ビートルズは私にとっては別な世界の音楽。
いいきっかけですから、〈ホワイト・アルバム〉を聞いてみようかなと思っています。


『フィンガーボウルの話のつづき』に話を戻しましょう。
お話を書くきっかけを探す吉田君は横浜の路地に〈小さな冬の博物館〉という看板を見つけ、
建物に入ってゆきます。
そこは後で知るのですが、ジュールズ・バーンというイギリス人作家の回顧展

「白い壁の同じ高さに、ドアノブだけが整然と取り付いている。数えてみると30個。
そのどれにも細長い紙のシートがぶらさがっていた。
〈Don't Disturb,Please 起こさないでください〉」


と単純に美しく、なんともユーモラスなドアノブたち。

ここで、わたしはもしやと思い、〈ホワイト・アルバム〉に収録されている曲の数を確認すると、
案の定、1枚目と2枚目合わせて30曲です。
これは吉田篤弘さんのちょっとした仕込みでしょうか。
こうゆう発見は楽しくなります。

吉田篤弘さんの作品。オムニバスがお好きなようと書きましたが、
私の頭の中には、宝石箱のようなものがイメージされています。
寄木細工のものであったり、螺鈿細工のものであったり。
そして、ブリキの缶に浮き彫りになったアールヌーボー調の絵が印刷されている
キャンディかウイスキーのミニボトルでも入っていたような箱。
持ち主の思い出を一つ一つの箱に詰めて、それはいつの間にか宝石箱に成長している。

そんなイメージを持っています。

次回はそんな宝石箱の一つを開けてみましょう。
よろしければ、お付き合いください。
ちょっとお酒でも側に置きながら。

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目薬

お元気ですか?

当地、雨と曇りが交互にやってきて少しづつ初夏を思いださせているようです。

最近、TVのニュースを見るのが嫌になっています。
政治家は相変わらずの醜態を披露し、コメンテーターは判で押したような批判ばかり。
ニュースを見るたびに心が塞いでゆきます。

民主主義は実のところとても面倒で脆弱なシステムですから、
それを選んでいる国民は不自由の中で生きてゆくしか無いのです。
反省を繰り返して何回もやり直すしかありません。


先週から調子の悪い目ですが、一昨日あたりから今度は左目にも痛みを感じ出した
と思ったら、充血もしだしました。
右目は少しづつ痛みが取れてきたというのに・・・

パートナーさんは、「右目をかばって左を使うからじゃないの?」と言います。
どうゆうことなんでしょうね。
明日、病院に行ったら先生に尋ねてみようと思っています。

ところで、今回の事があるまで目のトラブルで眼科に行った事がありませんでした。
検診とか視力検査ならあったのですが、トラブルでは初めて。
当然、定期的に目薬を点すというのも経験がありませんでした。

「目薬を点すってちょっと難しいね。まつ毛についちゃったりして」
なんて言いながら、ティッシュを探します。
子供の頃、「目薬は寝る前に点しちゃだめだよ。具合が悪くなるから」
と親に教えられた記憶が有ります。
でも、今使っているステロイド系の目薬は一日4回。最後は寝る前に点します。

目薬を点しながら、子供の頃の事を思い出します。
毎日が楽しかった子供の頃。
そういえば、西洋の児童書に、妖精の見える目薬を使って・・・というお話があったような
あれは何というお話だったろうか。

素敵な社会の見られる目薬はないものでしょうか。

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『眩暈』

お元気ですか?

今日、九州で梅雨入が発表になり、当地も雨の多い週になりそうです。
梅雨は苦手ですが、天気ばかりはどうしようもありません。


東直己の『眩暈』を読みました。
前回の『鈴蘭』が2010年の作品で、『眩暈』は2009年の作品。
これで、探偵畝原シリーズは全て読んだことになります。

今回のお話は、
事件を解決してタクシーで帰宅する途中、畝原はライトに照らされた少女の姿が気になります。
翌日、殺害されて発見された少女の死に責任を感じる畝原。
かつて連続殺人を犯した少年が近所に住んでいたらしい事を知り・・・

『眩暈』のテーマは少年少女。
万引きや援助交際をゲーム感覚で重ねる少女であったり、高校を退学し引き籠る少年。
その少年少女らを取り囲む大人の世界・・・。

『眩暈』も東さんの他の作品同様、いくつかの事件を絡めながら進みます。
犯人はわりと分かりやすいのですが、展開の妙に素直に引きこまれながら
読んでしまいます。

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杣人、眼科に行く・・・

お元気ですか?

清々しい風が吹いています。
家の近くの田んぼでは草刈が始まり少しづつ水をはる準備も進んでいるようです。
当地は田植えが遅いようです。



昨日の朝、起きた時から右目の奥に少し痛みを感じていました。
眼球の裏、ちょっと上の方です。
顔を洗ったり生活が動き出せば自然に消えてゆくだろうと思っていました。
でも、なかなか痛みは取れません。

まぶたをぱちくりしても痛いし、顔を動かしたり眼球を動かしても痛い・・・。
普段に無い事なので、気持ち悪い・・・。

パートナーさんが「目が赤いよ」と言います。
それまで、鏡で自分の目を見るなんて事もしていませんでした。
まぶたの上からそっと触ってみると腫れたような痛みです。

「病院に行ったら?」とパートナーさんが言いますが、
自然に治るなら行かないに越したことはないと、水で目を洗ったり、保冷剤をまぶたにあててみたり。

でも、今朝起きても痛みはますますひどくなるばかり。
実は寝ている間も痛くて熟睡出来ないくらいでした。
そうなると早く病院に行きたくて9時になるのが待ちどうしいくらいです。

看護婦さんに「どうしました?」と訊かれて、「目が充血して・・・」
「コンタクトはどうしてます?」
「スポーツするときだけつけています。1日3~4時間ぐらい・・・」
なんて会話をして受付を済ませます。

待合室には4~5人の患者さんがいますが、スムーズに流れて待たされる感じもありません。

名前を呼ばれて先生の前に座り、青い光を見たり、言われるままに眼球を動かしたりします。
麻酔をつけているのですが、動かすたびに痛さがひびきます。
視力検査もして、ちょっと待合室で待っていると、再び先生の所に呼ばれました。

「原因は判りませんが、目薬を2種類だします。」
って。
コンタクトが原因なら黒目が痛むのですが、白目の奥の方の炎症が強いのだそうです。

「私、目をこすったりはしないのですが・・・」と言うと、
「そうゆうのじゃ無いですね。ちょっと原因は判りませんが、
リュウマチが影響を及ぼすってこともあるんですけど」


(でも、男だからリュウマチじゃないよなぁ・・・なんて心の中で思います)

「ご家族に目の赤くなる人います?」
「いません。」
「目薬出しますから、1週間ぐらい様子を見てください。」
「はい。有難うございました。」

家に戻ると妙に身体がむかむかします。ちょっと吐き気にも似て落ちつかない気持ち悪さ。
「目の調子が悪いと、こんなに気持ちの悪いもの?」
とパートナーさんに言うと、
「目が疲れても気持ち悪くなるよ」 って言います。

これまで、目の病気をしたことがありません。
疲れて充血するような事があっても痛みを伴ったことはないし・・・。
初めての事にちょっと戸惑い、居心地が悪い思いです。

週末は大事な射会がありますし、来週も大切な行事が・・・。
プールもしばらく駄目だろうなぁ。
おとなしくして確り直しましょう。

備忘的日記でした。

テーマ : 日記
ジャンル : 日記

『沈黙の橋 サイレント・ブリッジ』

お元気ですか?

当地、今日は薄曇りの一日。夕方になり雨が降り始めた。
昨日首相の要請を受けて決定した当県浜岡原発の運転停止に
様々なニュースが続いている。

私は、原子力発電は廃棄物処理の問題一点を考えても止めて欲しいと思うのだが、
現状、日本の原子力発電を一気に停止するわけにもいかないであろう。
段階的停止と新しいクリーンエネルギーへの転換を急いで欲しいと願っている。



東直己の『沈黙の橋 サイレント・ブリッジ』を読んだ。
幻冬舎の1994年4月25日 一刷発行のハードカバーである。
可能な限り文庫本での購入を心がけているが、Book off に登録しておいたら
ようやく出てきたので、ハードカバーで購入。

ストーリーは
1945年8月15日、ソ連軍が北海道に上陸し占拠したことにより札幌が分断され現在に至っている。
東西に別れた札幌は豊平橋をチェック・ポイントとし、スパイが暗躍していた・・・。

荒唐無稽な話に思われるだろうか?
太平洋戦争の終結時にアメリカ、中国、ソ連、イギリスなどにより日本が分割統治される案があり、
ソ連が北海道・東北を統治することになっていた。
そのことを思うと、あながち空想たくましいスパイ小説というわけではない。

もちろん、いくつかの理由によりこの案は捨てられるのであるが、
沖縄のアメリカによる実効支配は戦後も長く続いたし、
ソ連による北方領土侵攻は8月15日以降だとゆうのに、いまだに占拠されたままである。
だから、北海道が一頃のベルリンのような状態というのは、実は笑うことの出来ない話なのである。

東ワールドで描かれた北海道ソ連支配とスパイの話は北海道人にとって笑う事の出来ない世界。
そして、思わぬ結末。
一気に読んでしまった。

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『鈴蘭』

お元気ですか?

爽やかな朝。

昨日に続き、今日も朝3時に目が覚めた。睡眠時間3時間。
以前、軽い不眠症になったことがあった。といっても1時間か2時間眠ると目が覚めるのだから
不眠症と言えるのかどうか分からないが、一晩のうちにそんなのを3回くらい繰り返す。

目が覚めると布団の中でうだうだしているのは嫌なので、起きて自室の机に向かい、
PCをひらいたり、本を読んだりして眠たくなるのを待ち、布団に戻る。
無理に寝ようとも無理に起きようともしない。身体にまかせた。

ストレスも相当なものだったし、鬱病の初期段階かな?とも警戒したが、
無事やり過ごす事が出来た。
睡眠が不規則になると、精神的にも辛くなる。
睡眠を健康のバロメーターとしてコントロールする事が大事だろう。

昨日は、そのままビデオを見て起きていたので午前がちょっと辛かったが、
今日は射会があるので無理をしない。2時間ほど本を読んでから、また布団に入る。
ヨガのシャバ・アーサナの要領で呼吸をしていたら深い眠りに入り、2時間眠る事が出来た。
計5時間睡眠。
爽やかな朝である。

東直己の『鈴蘭』を読んだ。2010年に出た「畝原シリーズ」の最新である。
東さんはこの1年で急速に読み集めたが、残すところあと5冊ほど。
新刊の『半端者』もBook off に登録した。

東さんの作品は「畝原シリーズ」にしても「ススキノ探偵シリーズ」にしても
社会問題を織り込む傾向が強くなっていて、それがちょっと鼻につく感じもしないではない。
まぁ、同世代としては、少し先輩のお兄さんお姉さん方が安保や学園紛争に熱くなっていたのを
見て育ったわけだから、自分たちは社会にどう関わっていくことが出来るのだろうかという
ちょっともどかしく自責にも似た思いを背負っているのは十分にわかる。
社会の中の矛盾や不条理を見ると、その事に対するのと同時に傍観者である自分に対する憤懣と諦め。
そんなものに心を重たくする。

今回のテーマはゴミ屋敷問題。
畝原は動物愛護を騙る嶺崎を調査するが、彼は市の土地や私有地を勝手に使用し
捨てられた犬猫を集め飼育する一方、大量のゴミを拾い集めてきている。
同時に行方不明になった高校教師を探す畝原はホームレスを利用した貧困ビジネスに緒を見つける。

ホームレスを簡易宿泊所のような所に住まわせ、生活保護を搾取する貧困ビジネスと、
住宅地にいつの間にか出来たゴミ屋敷や犬猫の施設は時々ニュースで見る。
あぁまたかと思いながら、問題化するまで手は就けられず、
問題と知りながらも行政は腰が重い。


東京、新宿の都庁の隣に新宿中央公園がある。
古くは十二社(じゅうにそう)と言い、夜の顔を持つ土地柄でもあったが、
広大な浄水場の跡地に西新宿という町が出来上がる。
高層ビルが建ち、国内外の名の知れたホテルや有名企業の名を冠したビルが林立するが、
すぐ傍の新宿中央公園はホームレスの住むところでもあった。今は知らない。

私は、職場が近かったのでこの公園をよく抜けたが、
時々どうにも不愉快な思いをすることがあった。
ホームレスにではない。

彼らは、青いビニールシートやダンボールで住処をつくっては自分たちのテリトリーと
一定のスタイルをもって生活をしている。
収入を得るために出かけることもあるだろし、食料を集めに歩くこともある。
だから基本的に普通に公園を通るサラリーマンや近所の住民には接点がない。
あるとすれば、毎週水曜日に宗教団体が説教とともに散髪や食事を配給しているぐらいであろう。

ところが、その中央公園にはペットの犬をつれた主婦の自然発生的集まりがある。
日中であるから、男性の姿は少なく殆どが3、40代の女性で子供連れの場合もある。
綺麗に手入れをされた犬を連れ挨拶を交わしているすぐ傍にダンボールの家や
ビニールシートが広げられている。

この国は、どうゆう人達が住むところなのだろう。
過去や家族を捨てホームレスという生き方を選んだ人達のすぐ傍に、
ペットの散歩をし、挨拶や世間話を交わしている人達がいる。

どちらも一方だけならそう不思議の無い風景、人達である。
それが、都庁のすぐ横の新宿中央公園という空間で同時に存在している。
私には、ホームレスの人達より、ペットを連れた女性達の方が不思議な存在に思え、
納得のし難い気持ちの悪い思いをしていた。

もちろん、彼女達は自由であり、ルールを守りさえすれば公園でペットの散歩をすることに
何の問題も無い。
だが私なら、ホームレスの人達が暮す同じ場所でペットの散歩はしない。
彼らのテリトリーでペットの散歩をし糞尿の始末はしない。

彼女達は、自分とペットの楽しみのため、ホームレスの存在は気にならないのであろうか、
それとも気になる以前に全く無関心でいられるのだろうか?
私には、今以て分からないし不思議なことである。


『鈴蘭』にはもう一つ、線維筋痛症という病気の話題が出てくる。
血液検査でもCTでも分からず、原因も治療法も不明という病気であるが患者は痛みとともに
理解されないという苦しみも味わうことになる。
そして、家族は理解出来ない苦しみを知る。

理解してもらいたくても理解されないとき、理解したくても叶わない時。
私達は大きな苦痛と底知れない絶望を見る。
だが、理解されることも知らず、理解しようとすることも忘れた人達は無垢な罪人になるのだろうか。

東さんは『鈴蘭』でゴミ屋敷問題や貧困ビジネスを取り上げながら
何を言いたいのだろう。

鈴蘭の花言葉は純粋、純愛というのとともに“きっと帰ってくる”というのがあるそうだ。
ゴミ屋敷の空き地には鈴蘭と山吹が植えられている。
山吹の花言葉は“幸せが戻ってくる”なのだという。

私たちは何を無くし、何が戻ってきてくれることを待っているのだろうか。

鈴蘭鈴蘭
(2010/06)
東 直己

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追記)

東直己の作品には人間を見る目の優しさがある。
犯罪者や社会への適合性を失った者たちを書きながらもその優しさを感じられるから
読んでいてどこか救われる。
『鈴蘭』。アスタリスクで区切って場面転換をしたり、
登場人物の行動の不透明なところがそのままになっていたり、作品としてはこれでいいの?と
思うところが無いわけではない。
馴染みの登場人物はづい分歳をとってきているから、ストーリーにからんだ動きも少ない。
東直己ファンとしては、大学生になった畝原の二人の娘の成長を見守るのが新たな楽しみ。
ちょっと嬉しい。

テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

おみやげの幸せ

お元気ですか?

GW明けの金曜日。今日もお休みの方はさらに土曜、日曜日と休みが続きます。
でも、流通のお仕事や小売業の方などGWにも働いている方も多くいらっしゃいます。
私もGWとは関係の無い生活です。

仕事を終え、道場に行き弓道の練習。
考えていたことを試し先生に見ていただきます。
幸せな時間。

弓友さんとお茶を飲みながら休憩をとっていると、
九州に行かれていた弓友さんからお土産をいただきました。

DSCN2361_convert_20110506212600.jpg  DSCN2362_convert_20110506212631.jpg  DSCN2370_convert_20110506231900.jpg


宮崎県壱岐の麦焼酎“壱岐”です。それとプチトマトにきゅうりに、玉葱。
そう、先日当地の新玉ねぎに嬉しい悲鳴をあげていたら、「九州の玉葱もごちそうするね」
って仰っていたんです。

福岡の北西に位置する壱岐は、野菜やお魚の美味しい島です。
勿論、九州ですから焼酎も特産ですね。
きゅうりは味噌をつけたり酢のものにして・・・。
玉葱はお薦に習い、炒めてみようかな・・・。
もちろん、焼酎で一杯!

弓友さん有難うございます。

さて、ちょっと用事があったので練習を早く切り上げて帰宅。
遅い食事なので、簡単なおつまみで済ませます。

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鰹のお刺身に新玉ねぎを添えたもの。それと酢でしめたこのしろ。

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生のしらすは当地の特産です。

なんだかお魚ばかりになっちゃったけど、
ジャック・ダニエルで晩酌をしながら・・・

なんとも飲兵衛な夕ごはんになっちゃいましたね。



テーマ : おうちごはん
ジャンル : グルメ

スイムウエア

お元気ですか?

GWも残すところ後僅か。
皆さんはどんなお休みを過ごされたのでしょう。
TVでは弘前城の桜がライトアップされた様子を紹介していましたが、
私の故郷、函館もGWは桜が咲き、五稜郭公園のお堀を星型に彩ります。
新学期も落ち着き、友達同士で散歩する学生の姿も多く見かけられる季節。



今日、先日スポーツショップで購入したスイムウエアを着て泳いでみました。
型落ちの商品が値引きされて並んでいたので、パートナーさんと見に行ったのですが、
今年のNEWと書かれた商品もお値段がそれほど変わりません。
4つのメーカーを2種類づつと型落ちのを1種類。計9着を試着して決めたのが
Speedoの水着です。

スポーツジムのロッカールームで着替える時はちょっと緊張します。
お店の試着室で試す時と着心地が違うことが時々あるからです。
どうしてなんでしょうね。

でも、今回は大丈夫。膝から腿、お尻や腰周りにまったく違和感がありません。
まるで薄いゴムを着たみたいで縫い目も気になりません。
シャワーを浴び、一緒に買ったシリコンのスイムキャップをかぶりいざプールへ。

水の中で少し膝の曲げ伸ばしをし、蹴伸びをしてクロール。
まるで着ていないような感じで、自由に泳げます。これはいい。
クロールと平泳ぎを何回か試し、ビート板を手にバタ足の練習をして何往復か。
どんな泳ぎ方でも引っかかりや締めつけ感がありません。

スイムキャップもちょっとめづらしい色に柄の入った面白いのを選びました。
本当はゴーグルも新調したかったのですが、私のゴーグルは度つきです。
度つきでなければデザインも色々で選べる楽しみがあるのですが、
度つきゴーグルは選択枝がありませんから、今回は保留。

それでも、今年の水泳はちょっと楽しくなりそうです。
もっとも、私はマイペース。きれいなフォームで泳ぐことを心がけながら
のんびり楽しんでいるんですがね。


テーマ : 日記
ジャンル : 日記

静かな連休

お元気ですか?

連休を迎え皆様はどのようにお過ごしなのでしょうか。
家族との時間を楽しむ方、庭の手入れを楽しんだり、お散歩をしたり・・・
今年は海外旅行や帰省などの大型旅行のニュースはあまり聞かれませんね。
震災地の方々を慮ってのことでしょうか。

当地、静かな連休を迎えています。
例年なら4月から町はそわそわし、お囃しの練習に子供たちが公民館に集まり
世話役さんの指導のもと夜遅くまでピーヒャラドンドン。
地区ごとに有する山車の整備も始まります。

そして連休。毎夜彫り物も立派な御殿屋台と一緒に練り歩く子供と若い衆。
今日あたりから砂丘で繰り広げられる凧揚げ。
畳何帖分もある大凧が競うようにあげられ、糸切り合戦も行われます。
初孫の名前を書いたお祝いの凧もあがります。

でも、今年は一切のお祭りが中止です。

驚いたのはその決定の速さです。
3月11日の震災の日から1週間ほどで決定。
どうゆう経緯で決められたのかはわかりませんが、自粛という決定です。

確かに、被災を前にして浮かれ騒ぐお祭りはいかがなものかというのはあるでしょう。
痛みをともに受け止めるという気持ちも、亡くなられた方への追悼の意もあります。
色々な行事が取りやめになるのも分かります。
それは人間として大切な気持ちの表し方ですから、それ自体を否定はしません。

でも、当たり前に続いている日常というのも大事です。

当地にはお祭り専門のお店というのがあります。
お祭りに着る法被や草履、幟や太鼓にラッパなど色々なお祭り用品を扱っています。
町は賑わい繁華街には臨時の出店も立ち、若い人は夜遅くまで歩いています。
百数十万人も訪れるお祭りですから、ホテルも満室になり飲食店も賑わいます。

それが、自粛という事で全て無くなってしまったのです。
お祭りに関わる全ての方への経済的ダメージ、町の心理的不活性への手当はどうするのでしょう。
震災発生から僅かの時間でお祭りの中止を決定した方達は、
それにより当地の経済的ダメージがどれだけのものになるのか、試算したのでしょうか?

TVでは松島の遊覧船が再開したことを伝えています。
何処かのホテルがレストランを再開し笑顔で仕事をしてゆこうと頑張っています。
今も不自由が続く中、すこしづつ生活を取り戻そうとしています。

被災地の復興、日本の復興には莫大なお金がかかります。
そしてお金は動かしてゆかなければ増えていきません。

被災された方を思い、痛みを感じるのは個々の胸の内におきながら、
精一杯の日常を過ごすことが私達に出来る最も確実な支援なのではないのでしょうか。

家の近くを走るバイパスには外食チェーン店が並んでいますが駐車場は満杯です。
買い物に行ったスポーツ用品店は子供連れの親子で賑わっています。
お祭りが中止になった分、近くで外食でもということなのでしょうか?
新学期も落ち着き、部活も決まり必要なスポーツシューズでも選びに来たのでしょうか?

私達の日常は、同じように続いていきます。


追記)

先ほど、TVで商工会が駅前でテントを張りで野菜などを売る出店を行い、
売上の一部を東北の被災地に送ると伝えていました。
なんとまぁ。
きちんとお祭りを行い、その売上や募金から送ればよっぽどお金は集まったでしょうに。
なんだか、場当たり的なことをやっているようで、
当地にちょっとがっかりしています。

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