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杣人・somabito

Author:杣人・somabito
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辞書で遊ぼう

お元気ですか?

今日は終日晴天の穏やかで暖かな日でしたが、明日からの週末は暴風雨の予想。当地の海なんか6mの波と天気予報で言っています。日曜日は大事な射会があるというのに・・・。皆様もどうぞお気をつけて週末をお過ごしください。


もう去年のことになりますが、小学生が国語辞典に付箋をつけながら言葉を探している様子を放送していました。最近流行っている辞書をつかった学習方法だそうで、それを意識した辞書も作られているそうです。
そんな事を思い出して本屋さんの辞書売り場に並ぶ小学生用の辞書をみていました。国語辞典や英語の辞典が数多く並んでいますが、どうやって選ぶのでしょう。中にはドラえもんの国語辞典というのもあります。書き順を示した辞典もあります。私の小学生の頃はどんな辞典だったでしょうか?

こんな事を思い出したのはテレビで三浦しをんさん原作の映画『船を編む』の事をちらっと見たからです。辞書編纂の映画のようですが、三浦さんの本も映画も私は初めて知ったのでどのような映画かわかりません。
最初は三浦しをんさんの原作とも知らず、あれ?辞書編纂の映画?もしかして『言海』の話かな?だとしたら高田宏さんの『言葉の海へ』の映画かな?と思っていたくらいです。
『言海』は大槻文彦先生による日本初の近代国語辞典と言われています。明治の時代、国家として世界の舞台に立つには国語辞典が必要とその編纂に取り掛かりますが、あまりに長くかかる作業に文部省も理解乏しく結局明治24年に自費出版されます。当時、辞書を作るという壮大なドラマを紹介した『言葉の海へ』は私に物凄いインパクトを与えました。父の実家に『言海』があるのを知るとそれを譲り受け、ちょうど冨山房が『大言海』をそれまでの旧仮名使いから新仮名遣いにして出し直すと知ると。車で2時間ほど離れた本屋さんに旧仮名使いの『大言海』を買いに行ったりしました。私にとって辞書は言葉を引くのと同時に読むものになっていったのです。

同じような時期にOEDの編纂をしたジェームズ・マレーの伝記『ことばへの情熱―ジェイムズ・マレーとオクスフォード英語大辞典』が三省堂から出ました。これも読んで、辞書編纂の苦労はイギリスも日本も同じだと感じだたものです。もっともOEDを買ったりはしません。買えませんからね。でも高校の時から使っていたPOEDを眺めては感慨深く思ったものです。POEDは中学校の時に英語の先生が持っているのを見て英英辞典をいつかは使おうと思い、高校に入った時に買ったものです。
フランス語を勉強するようになってからは日仏・仏日辞典を何冊かとラルースの辞典を何冊か求め辞書を渡り歩くのを楽しみとしました。言葉の説明や用例を比べては面白がっていたものです。

さて、お気づきになりましたか?最近取り入れられているという付箋をつける辞書の引き方。これは英英辞典、仏仏辞典などその国の言葉をその国の言葉で説明する辞典の時に必要となる技です。
今、私の手もとにあるオックスフォード現代英英辞典でやってみましょう。

試しにnoseを引いてみます。 the part of face that stick out above the mouth, used for breathing and smelling things と書かれ、用例がひかれています。
研究社の英語辞典ではいきなり“鼻”と書かれているのですが、これが英和辞典と英英辞典の違いですね。
ここで、stick out という言葉がわからないとします。そこで、同じ辞典で次に stick out を引くのです。
すると、stick のところにちゃんと出ています。stick out は to be noticeable or easily seen です。こうして言葉を渡って行くのはまさに辞書を読む楽しみです。時に“右手、左手の反対”“左手、右手の反対”なんていうのに出会ってなんじゃこれ!っていう事もありますが・・・。(大槻先生ごめんなさい)

でも、こうして言葉の海を泳ぐことを覚えてしまえばもうこっちのものです。まるでゲームを楽しむような感じで辞書で遊ぶことが出来ます。どれほどの小学校で付箋をつけながら辞書を引くことを授業で教えているのかは分かりませんが、今の子供たちは幸せです。勉強が楽しくなりますからね。

三浦しをんさんの映画『船を編む』の話題をたまたまTVで見かけたことから辞書の楽しみをお話しました。Amazon を見ると、『言海』がちくま学芸文庫で出ているのですね。

言海 (ちくま学芸文庫)言海 (ちくま学芸文庫)
(2004/04)
大槻 文彦

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これは機会をみて買っておきたいと思います。さすがちくま学芸文庫ですね。

今日、久しぶりにBOOK OFF を覗いてみたら、岩波文庫の『英語発達小史』H.ブラッドリ著を105円で見つけました。どうしようかちょっと迷ったのですが、中をペラペラしているとやっぱり面白いんですね。ブラッドリはOEDの編纂をした人です。こうゆう本はもちろん最初から丁寧に読んでもいいのですが、気の向いた時にめくった所を読むだけでも結構入っていけます。105円であるのが申し訳なく感じられますので私がお引き受けしましょう。

いかがです?辞書の楽しみ。何時までも飽きない楽しみだと思うのですが・・・。
明日は一日中雨の予報です。辞書を手にとって見るのも良いかもしれませんね。

英語発達小史 (岩波文庫 青 659-1)英語発達小史 (岩波文庫 青 659-1)
(1982/05/16)
H・ブラッドリ、寺澤 芳雄 他

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テーマ : 読書
ジャンル : 小説・文学

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