プロフィール

杣人・somabito

Author:杣人・somabito
Nuages・・・雲のようにふんわりとしています

カレンダー
01 | 2015/02 | 03
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
リンク
ブログランキング

FC2ブログランキング

人気のあれこれ!
月別アーカイブ
最近のトラックバック

『その女アレックス』

お元気ですか?

数日前から気温が上がり花粉症への警戒も必要になります。パートナーさんは洗濯物を干すのにも気を使いますし、私は薬箱を改めて薬の在庫を確認するのです。

ピエール・ルメートルの『その女アレックス』を読みました。いつものように探偵小説三昧の記事で紹介されていたのを読み図書館に予約を入れたのですが十数人待ちの状態で、ようやく手にしたのがおととい。読み始めるとテンポのよさにどんどん頁が進みます。「怖そうなの読んでるね。」と横から覗くパートナーさんが「もうそんなに読んだの」と二回も言うくらいに物語の展開は速いのです。

こんなお話です。
三十歳の女性アレックスが男に誘拐され体一つが入るのがやっとの箱に閉じ込められ監禁される。事件を捜査するパリ警視庁の警部カミーユは過去の事件から復帰したばかりだが、二人の部下とともに犯人を特定し追い詰めるが逮捕直前に自殺されてしまう。誘拐されていたアレックスは自力で脱出することに成功するが姿を消す。そして事件の真の姿が動き出した。

推理小説ですからストーリーは紹介できませんが、物語としても構成としても良く出来た作品です。何が事件の裏にあるのだろうと読者を引っ張っていきます。主人公であるカミーユ警部をはじめ部下のルイ、アルマン二名の性格描写もしっかりしていますし、上司で部長のグエン、対立関係にある予審判事のヴィダールと立ち位置のはっきりした登場人物が物語りを締まりあるものにしています。アレックスの描写も秀逸で誘拐された彼女に読者はひきつけられますが、監禁から脱出したアレックスには読者はある種の距離を感じるでしょう。その距離感こそが何故、何がという謎の元だと思うのです。
本書は三部構成になっていてカミーユ、アレックスと視点を変えながら展開しますが圧巻は第三部。ここで物語の真相に迫りながら読者を緊張させてゆきます。

読み終わったらすぐまた読み返したくなる『その女アレックス』です。

その女アレックス (文春文庫)その女アレックス (文春文庫)
(2014/09/02)
ピエール ルメートル

商品詳細を見る

スポンサーサイト

チョコの代わりに

お元気ですか?

昨年春から勤めに出ているパートナーさんが、「バレンタインデーって何か用意したほうが良いかな?」と言います。大きな職場ですので、周りの様子も気になるのは仕方ないかもしれません。でも、専門家集団の職場ですし皆さん緊張の中で忙しく仕事をしていますから、「そんなちゃらちゃらした環境じゃないし、気にしなくていんじゃないの。例え周りがどうであれ貴方は巻き込まれなくて良いよ。」と言う私。パートナーさんもはじめてのバレンタインデーなのでどうなのかなと思った程度で、はなから浮かれた気持ちはありません。面倒なことはしたくないというのが本音です。

そんな金曜日。自宅に帰ってきたパートナーさんが、「プレゼント貰っちゃった」と笑っています。いつも立ち寄る部署の女性から手作りのお饅頭を頂いたのです。白餡をお餅でくるんだ可愛いお饅頭を二個。私もお相伴に預かりますが、白餡には柚子の香りが添えられ軽い美味しさが爽やかな感じです。「僕が喜んでいたよって御礼伝えて」と餡子好きの私。パートナーさんも白餡に感心しています。



パートナーさんは林檎のコンポートとかぼちゃのケーキを作ってくれました。林檎は北海道から送られてきたもの。かぼちゃのケーキはシナモンが優しく香り上手に出来ています。

バレンタインデーに踊らさせれてチョコレートを買い集めるより、手作りのお菓子で普段通りに楽しみましょう。ことさらに材料を買わなくても家にある食材で笑いが広がります。


追記)

そんなバレンタインデーにはちょっと醒めている我が家ですが、スポーツジムでいつもご一緒になる方からチョコレートを頂きました。思わぬハプニングにびっくりのパートナーさんと私。さっそくお礼のお返しにプチケーキを焼こうかなんて想像を膨らませます。頂いた事も嬉しいですが、お返しを作る楽しみも嬉しいものですね。


15215.jpg

みかんケーキ

お元気ですか?

2月に入りました。
3日、数年前に比べると恵方巻も飽きてきたのかコンビニやスーパーでもあまり力を入れて売っているようには見えません。先日スーパーのワゴンに並んでいた恵方巻がまばらだったのは既に売れてしまったのか、仕入れがそれほど多くなかったのかは分かりませんが、買い物客が多く覗いているようには見えません。我が家でも以前節分にあわせて太巻を作ってみたことがありましたが、口に頬張るなんて事は出来ません。普通の太巻です。それでもままごと気分で夕食が楽しくなります。
4日、立春は穏やかな日でした。テレビでは視聴者が書いたふきのとうの絵手紙が紹介されていました。天麩羅にすればあの苦味が美味しいのです。雪深い地方では立春はどんなご馳走をいただくのでしょう。



今日、ご近所の方が持っていらしたみかんを使ってパートナーさんがケーキに仕上げました。実はそのまま食べてみたらあまり美味しくなかったのです。もうみかんの時季は終わりですからね。でもジャムにしてパンに塗ってみたり、生地に練りこんでケーキにすれば立派なご馳走になります。

来週はバレンタインデーがあります。パートナーさんはチョコレートケーキを作るから私にも一緒に手伝うようにと言います。手伝うのは良いのですが、プレゼントじゃなくなるねと私が笑うと、お返しももらったことがないよと言い返されてしまいました。おやおやとんだやぶ蛇です。

毎日毎日理不尽なニュースが伝えられています。当たり前の日常のニュースとか美味しいニュースとか笑顔のニュースとか・・・そんなニュースを流すテレビがあったら良いのにと思うのですが。

そんな今日2月7日は北方領土の日でした。ウクライナのニュースを見ながら繰り返す歴史にやるせない気持ちになります。

明日は良い日でありますように。

『ハンナ・アーレント』

お元気ですか?

悲しい事件が多く、日常の他愛も無いブログに言葉を載せる気力も消沈しています。以前、人間は殺人を好む生き物なのかも知れないということを書きましたが、私たちは歴史を学び人間がどれほど人を殺してきたかを知っているはずです。それでも未だに殺人によって自分たちの思いを遂げようとする人たちがいます。そして、歴史を見たときに死者の数が減っていることから現代は平和な時代だという見方を言う識者もいるのです。死者の数の事だけ見ればそうなのかも知れません。しかし、何千年と生きてきて未だに侵略や殺害を伴う争いを続けている人間は果たして平和を本気で求めているのでしょうか。

wowowで『ハンナ・アーレント』という映画を見ました。ユダヤ人の政治哲学者で、自身収容所から逃げた経験を持つ人です。アメリカに亡命し『全体主義の起原』『人間の条件』などを著しますが、ナチスドイツで多くのユダヤ人を収容所で殺害したアイヒマンがモサドによって逮捕されると、アーレントはニューヨーカー誌の依頼を受け裁判を傍聴し『イェルサレムのアイヒマン』を発表します。映画はこのアイヒマンに関するアーレントの思索をテーマに描かれています。そのことが映画が描こうとしている焦点をより明確にし判りやすくしています。
アーレントは裁判の傍聴を通じてアイヒマンが役人的に命令に従っただけの人間であったと感じ、怪物的悪の存在ではなく人間的思考を停止した凡庸な人物であったと考えます。社会がナチスの犯罪を糾弾するために怒りの矛先を向ける人物を必要としていた時に、「悪の凡庸さ」「悪の陳腐さ」と表現されたこの考えは人々の反感をかいます。
アーレントは決してナチスやアイヒマンの犯罪を矮小化したわけではありませんでした。しかし、悪というのは根源的悪が存在しているのではなく、思考を停止することで悪がはびこり覆いかぶさってゆくものであると考えます。
「悪の表層性」は全体主義のもとではびこり、社会を破壊してしまう悪へと成長してゆくのです。

宗教を標榜しながらテロを行う集団は世界に広がりをみせています。20世紀は国家による戦争の世紀でしたが、21世紀はテロの世紀でしょう。それはまるで悪が覆いかぶさってくるようです。私たちは戦争がどのように起こったのかを知っています。ならば何故テロが起こるのかを考えることも出来るはずです。暴力で攻撃してくる相手に立ち向かうために武力が必要な事は認めます。しかしテロを一瞬に殲滅出来たとしてもまた次のテロは起こります。私たちはよく考え、何がどのようにして起こっているのかを見極めなければなりません。そして、この考え続けることを妨げるのが恐怖なのです。恐怖は私たちを竦ませるだけでなく思考も止めてしまいます。ですからこの恐怖を軽減し孤立させられることを防ぐために一緒に考え協力し続けることが大切なのです。

テロ犯罪に対して「許さない」「罪を償わせる」と大きな憤りとともに言います。しかしテロを生んだのは私たちの社会です。暴力を認めることは出来ませんが、テロリストも私たちと同じ人間であることを思い彼らに社会がどう見えているのか、テロの行き着く先に何を思い描いているのかを考えなければなりません。暴力を前にして恐怖に負け、考える力、想像する力を失うことを私は危惧するのです。

ハンナ・アーレント [DVD]ハンナ・アーレント [DVD]
(2014/08/05)
バルバラ・スコヴァ、アクセル・ミルベルク 他

商品詳細を見る


杣人のNuages

ブログ内検索
 RSSフィード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

FC2カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ホテル探しに!
クリックをお願いします!
Google