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杣人・somabito

Author:杣人・somabito
Nuages・・・雲のようにふんわりとしています

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昼イタリアン、夜ブルトン

お元気ですか?

昨日は一日英国のEU離脱を問う国民投票の話題一色で、私もさすがに夜の経済番組は見る元気もなくなっていました。結果今朝録画した番組を見ながら色々なことを考えるのですが、さてさて、あいにくの大雨に見舞われた地域もあったイギリスで、73%に迫る投票率で僅差とはいえ英国民はEU離脱を選択したということを重く考えなければなりません。EU離脱派を動かしたものはなんだったのか。経済アナリストは100%離脱は有りえないといいブックメーカーも圧倒的に残留の方が強かったのに何が彼らを動かしたのか。
舞台は準備されました。各国がこの問題にどう協調して乗り越えようとするのか。人間の知恵をみたいところです。

そんな経済や政治の波を楽しみながら、今日はパートナーさんと近くのイタリアンに食事に出かけてみました。イプシロンというお店です。オープンした当初から注目を集めていましたが機会に恵まれずようやくのランチです。

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お店は三方原のじゃがいも畑の広がる処、民家の奥にあります。駐車場の隣にはシェフが耕す小さな畑もあって野菜が色々植わっていました。ドアを開けると小さなお店の中にお客さんがいっぱいで予約して行って正解。

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突き出しはホタテにタラのそぼろ、バルサミコソースなど。美味しいのですが、ちょっとお皿の中で色が混ざり合ってインパクトが弱いですね。
続く前菜の盛り合わせはいい感じです。鮟肝とトマトの料理やエノキとクスクスと白身魚のお料理、コーンのスープも甘くて美味しい。イタリアンらしい前菜です。

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パスタは牛肉のポルチーニとラグーソース、マカロニのイカとバジルソース。どちらも定番の料理で上手に仕上がっています。マカロニはもう少しボリュームがあっても良かったかな。

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メイン料理はお魚と鶏肉、お肉は美味しくいただけましたが、お魚料理はイカスミのソースが生臭さが残り感心できません。

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ドルチェはクリュームブリュレ。イタリアンのドルチェらしい甘さに満足でした。

料理は全体的に及第点ですが、まだまだ勉強しなければいけません。お皿の見せ方も課題です。でも若いシェフの力量とお店の将来性は感じられるお店でした。次回はもうすこしゆっくりといただきたいと思います。

午後は家でのんびりしながら夕ご飯はどうしようかと考えます。昨日はイギリスの国民投票に神経をすり減らして夕ご飯は簡単に済まし日本酒を飲んで寝てしまいましたが二日続けてそうゆうわけにもいきません。
そば粉があるのを思い出しましたので、ガレットを作ることにしました。目玉焼きをのせたり挽肉をそぼろ風にのせたりして遊びます。鰯のピンチョスを作り、その鰯をのせたりもします。フランスの西の果て、ブルターニュ地方の伝統的なそば粉で作るクレープ、ガレット。頑固なブルトン人の家庭料理です。

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ヨーロッパ統一構想は様々な事情を経て現在のEUになってきました。経済格差や難民の流入など重大な問題を抱えながら進んでいる実験的動きです。イタリアンだって北と南では全く料理が違いますしフランス料理だって南仏の料理とブルターニュの料理、スイス国境に近い山の料理と違います。それぞれの違いを理解し尊重しながらどう共存するのかを考えていかなければなりません。イギリス人やEU各国の人びとだけではなく地球上に住む多くの人がこれからの関係に知恵をださなければならないのです。
イタリアンやブルターニュのガレット、チリのワインを飲みながらそんなことを考えるのです。

ではまた。


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テーマ : 美味しかった♪
ジャンル : グルメ

『悲しみのイレーヌ』 ピエール・ルメートル

お元気ですか?

WOWOWで『風に立つライオン』という映画を見た。歌手のさだまさし氏が知り合いの医師柴田紘一郎氏をモデルとして書いた小説を原作にしているという。大沢たかお演じる主人公島田航一郎はケニアの熱帯医学研究所に派遣され、医療設備も十分ではない現地医療に携わる。映画は感動的なものだったが、物語の最後少年時代の主人公が誕生日のプレゼントにシュバイツァーの伝記を読むシーンがあった。小学生の頃図書館に並んでいた本だ。講談社やポプラ社の少年向けの伝記。一冊の本が人の人生を方向付けることがある。

ピエール・ルメートルの『悲しみのイレーヌ』を読んだ。図書館に予約してどのくらい待っただろうか。『その女アレックス』を読んですぐ予約したのだから5か月ぐらい待ったか。実はこの間に『天国でまた会おう』も読んでいたのだが、落ち着いて読むことができなくて読了せず図書館に返却している。

こんな話。
猟奇的殺人事件を捜査するパリ警視庁カミーユ・ヴェルーヴェン警部と部下たちは捜査の過程で犯人が犯罪小説の再現を意図した連続殺人であることを突き止める。極めて用意周到に計画されたメッセージ性の高い犯罪は何を意味しているのか。カミーユは新聞広告を使って犯人とのコンタクトに成功するのだったが同時に思わぬ危険を生み出していた。

猟奇殺人とその捜査という一般人の日常では想像出来ない物語は小説の世界としてはそれだけでも有効で、しかも実際に存在する犯罪小説の再現という設定は著者ルメートルの先輩推理小説家へのオマージュと言える。著者は小説という仕掛けを楽しんでいるのだろう。
著者のデビュー作である『悲しみのイレーヌ』。第二作である『その女アレックス』が先に日本では売れたため実は結末が判っている。しかもタイトルからしてイレーヌ(主人公の妻)が関係してくることが明らかだ。発売順は時間がたてば問題は消えるがタイトルはいかがなものだろう。原題はTravail Soigne だから”手の込んだ仕事””入念な仕事”という意味だ。ヒットした『その女アレックス』ALEX に並べて女性の名前をタイトルに据えたというところだろうが、アレックスとイレーヌでは作品での役どころが全く違うのだからもう少し考えていただきたかった。

それにしても面白い作品でパリの警察組織や主人公の背景など読みどころのある作品だ。パートナーさんが「怖いの」と訊くので「全然怖くないよ」というと早速持って行ってしまった。
さて図書館の予約にジェイムズ・エルロイの『ブラック・ダリア』を入れた。私の読書の連鎖はこうして続く。そして『天国でまた会おう』も前回読み進むことが出来なかったから再チャレンジ。

ではまた。

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おまけの話
猟奇殺人の話を読んだからといってサイコパスに憧れたり警察官や刑事になりたいと思うことはないが、自分の中の暴力性や気質に内省するきっかけは得られる。少年ならシュバイツァーの伝記で健全に育って欲しいが、大人になってしまったら犯罪小説を読んで自分の性癖を分析するのもいいだろう。私は中学生の時に夏目漱石に出会って高等遊民になろうと思った。高等にはなれなかったがほぼ遊民の人生を歩んでいる。どんな本にいつ出会うかは本当に怖い話だ。


テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

鯛のパエリア

お元気ですか?

世界のどこかの出来事が家に居ながら知ることが出来るようになった。イギリスではEUから離脱するのかこのまま加盟し続けるのかという問題を国民投票で諮ることになっていて、継続を訴える議員が離脱派と思われる男に殺害されるという事件が起きた。やはり起こったかという事件だが、ニュースを聞いた瞬間に私の頭に浮かぶのはそれまで拮抗していると伝えられている離脱派の熱が引いて経済不安が少し和らぐのかという思いだった。はたして経済ニュースでも同じ事を言うアナリストがいたが金曜日は目立った反応はなかった。週明けからの動きが気になる。
先週、国内は舛添都知事の金銭問題に関して連日過熱気味の報道がされ内容もさることながら関心は進退問題に移りとうとう辞職。私の目から見れば既に死に体の舛添氏であるから興味はなく、民主主義政治で市民がリーダーを選ぶことの難しさを克服するもしくはリスクヘッジするにはどうするのがいいのだろうかと考えてしまう。sekoiという日本語が海外の新聞で報道されるなどまぁ恥ずかしいことではあるが、もっと恥ずかしいのはトランプ氏の発言で一々どの発言かと記すのも恥ずかしい。300年前よその土地にやってきて植民地とした人間の末裔が今度はヒスパニックやイスラム教の人たちを排除するという。排他的独善で想像力のかけらもない話だ。こうゆう発言に熱狂してしまうアメリカ人の気質も恥ずかしい限りだ。
東大のエリートであり政治学者として名を売った舛添氏も、不動産王として大金持ちになった男もその言動が安っぽいのはどうしてなのか。私たちはよく考えてみなければいけない。
EU発足の理念は単に経済的問題だけだはなく、地球規模の政治の可能性を実験する場でもある。イギリスが今更大英帝国時代の遺産を引きづっているとは思わないが、内弁慶的離脱はイギリスを閉鎖的状況にしか追い込まない。ロシアや中国のように軍事力による侵略国家をいまだ展開しているお粗末な国も危険だが、EU離脱や保護主義に走り隣国との間に壁を作るといきまく大統領候補に熱狂する国も同様に危険だ。世界中でグローバル化と言いながらも人間の気持ちは全くグローバルにはなっていない。どこまで自分たちさえ良ければいいと思っているのか。こんな小さな星に住んでいるのに。
もっと想像力が豊かで先を見通すことの出来るリーダーを生む必要がある。リーダーは都合よく突然現れるものではない。民衆のなかから生まれてくるもの、民衆が作り出すものだ。その意味では私たち一人ひとりが想像力を働かせどのような世界に生きたいかを思い描けなければならない。それはとても刺激的で冒険的な作業だろう。若い人たちにはそうゆう冒険心を養う環境が必要だ。
ところが、選挙権が18歳に引き下げられるのを受けて、全国の高校で高校生の政治活動を学校に報告させるという動きがあるという。なんと愚かなことなのか。学校教育はどこまでも管理し評価するという幻想から抜け切る事が出来ないでいる。先生の言い訳は政治活動に参加することで過激な思想や暴力的組織運動に巻き込まれるのを防ぐというものだそうだが、教師に防げるわけもないしもともとそうゆう危機管理が出来る大人とみなすから選挙権が与えられたのではないのか。自分たちがどうゆう基準のもとに行動しているのかも理解出来ていない学校教育の発想の恐ろしいところだ。
想像力豊かな若者を育てる現場は愚かな大人たちに侵されている。

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夕食に鯛のパエリアを作った。
先日テレビを見ていたらスーパーで上手に買い物をする方法として献立を決めてから買い物に行ってはいけないと言っていた。何を作ると決めて行くと献立に合わせた食材を買うのでどうしてもあれも必要これも必要と買い過ぎてしまうのだそうだ。反対にスーパーで特売で売っているものや値引き商品などを見てそれらに合わせて献立を考えると材料費を安く抑えることが出来る。なるほどと思った。今日は疲れていたので出来合いのものでも買って簡単に済ませようかと思っていたが、気に入ったものが無かった。しばらくスーパーの中を行きつ戻りつしながらどうしようかと頭に浮かぶのを待っていたがなかなかぴんと来ない。パートナーさんが「パエリアでも・・・」とつぶやいているが、何時も作るお馴染みのパエリアでは私の気がのらない。
ふと見ると鯛が半額になっている。2か月ほど前に鯛飯が食べたくなって作ったことを思い出した。パエリアに鯛を乗せたら見栄えがするのではないかと思った。鯛のおいしさを邪魔しないように他の具は野菜はエリンギやシメジ、玉ねぎとパプリカ。鶏肉で出汁をとるのは基本だがあとはやはり半額だったのでエビをいれよう。安くて結構ボリュームのあるパエリアになった。

予想以上に豪華でおいしいパエリアは、鯛飯から発想をひねった柔軟性に勝因がある。なにも全く新しいものを生み出した訳ではない。地球だって突然異星人がやってきて新しい社会を人間に与えてくれる訳ではないだろうし、新人類やミュータントが現れてこれまでの社会を変える訳でもない。自分達で今までの社会を少しづつ変え、住みやすい世界に変えて行かなければならない。その時に基本となる思想はなにか。それを私たちがいつも考え反省しながら責任を持つのが民主主義だ。面倒なシステムだし失敗と反省の連続かもしれないが、責任を持つということは自由だということでもある。大いに自信をもって進めていくことが大事で楽しい。



テーマ : 美味しかった♪
ジャンル : グルメ

『ターゲット』 ジェローム・シュシャン

お元気ですか?

今月は我が家にとって記念の月ですので、レストランに出かけたりして少しお祝いモード。そのしめくくりとしてデパートに出かけゴディバのチョコレートをパートナーさんにプレゼントしました。もちろん一緒に出掛けて好きなのを選んでもらいます。

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パートナーさんが選んだゴディバは1926年に家族経営の店からスタートしたのを記念した90周年記念のゴールドセレクション アニベルセル。 詳しくはゴディバのサイトを見ていただきたいのですが、9個のチョコレートが詰め合わせになっています。
相手のことを思い贈り物をするというのはとても気持ちのいいものです。我が家の場合サプライズプレゼントということはなく一緒に買いながらこれはこうゆう意味のプレゼントだよと伝えます。

私が今回ゴディバをプレゼントに選んだのには理由があります。先日ジェローム・シュシャン氏が書いた『ターゲット』という本を読みとても嬉しかったからです。ジェローム・シュシャン氏はゴディバジャパンの社長です。副題に「ゴディバはなぜ売上2倍を5年間で達成したのか?」とあり、この本はビジネス書といっていいでしょう。でもこの本は少し毛色の違うビジネス書です。本の帯には「正射必中のビジネス論 弓道精神から学んだ古くて新しい成功の法則」と書かれています。ジェローム・シュシャン氏は弓道を学んでいるのです。

私の道場の先生が時々一緒にお茶を飲みながら「チョコレート会社の社長が・・・」と話題に出すことがあったのでそれとなくは聞き知っていました。しかしこの本を読んでジェローム・シュシャン氏が非常に真剣に弓道に向き合いしかも弓道から学び得たものを自分のビジネスに活かしていることを知り全く感心しています。
内容の一つ一つに触れるにはこの本と同じくらいの文章量が必要になりますので、タイトルだけ少し取り上げてご紹介しましょう。
「的に気をとられない 正射必中 売り上げを目標にすると失敗する」「セールスの基本 離れの心 自然に売れるようにする」「結果を見て原因を探る 矢所を見る なぜそうなったのかを考える」「見て学び試してみる 見取り稽古 スペイン生まれの雛人形が大ヒットした理由」「ハッピーな職場 内志正しく ゴディバの人材教育」「会社の理念 大切なことは身体で覚える」「ビジネスで向上する方法 すべてを己に求める」「人生はヒッチハイク 一射絶命 行動が出会いを生み出す」等。

弓道では射即人生といい、修練を通じて人格の向上に努めより豊かな生活を営むことが出来るようになることが大切と教えられます。弓道の修練は道場の中だけにとどまることではなく、健康な身体と心を育て教養を身につけ人との交わり社会との関係を大切にすることを学びます。そうゆう学びの姿勢をビジネスの世界に当てはめ、ジェローム・シュシャン氏の経験から説かれているのですからタイトルだけ見てもわかるようにとても説得力があり、読んでいてもすとんと納得することが出来ます。
弓道では過去にも日本を代表するような企業の経営者の方々がいました。立派な本を出されている方もいます。しかしこれほど判りやすく弓道の教えとビジネスを結び付けて書かれた本はこれまであまり有ませんでした。それはジェローム・シュシャンさんがフランス人であることも一つ大きな要因です。若いころから日本に興味を持ち文化の違い生活習慣や考え方の違いをフランス人特有の論理的思考で分析しながら日本に尊敬の気持ちを持ってくれているからです。日本人ならあたりまえに思っていることもきちんと見えているのでしょう。
もう一つは彼がゴディバの社長になる以前から有名な企業の社長や組織の役職についてきた優れたビジネスマンでありながら、弓道ではまだ修行の道にある自分を楽しく見つめているからでしょう。ジェローム・シュシャン氏は29歳で弓道を始めたそうです。ビジネスと弓道の成長がパラレルでシュシャン氏の中で存在していたのですから射即人生という教えのある弓道の修練がビジネスとリンクして考えることは極当たり前のことでしょう。そしてそれが見事に結果として表れているのですからシュシャン氏としても喜びの大きいことでしょう。

弓道になじみの無い方でもビジネスへの参考になりますし、弓道をしている若い方には是非読んでほしい本です。

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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

6月のラ・サリーブ

お元気ですか?

各地で梅雨入りしたと伝えられていますが、当地はとても爽やかなお天気です。久しぶりにフランス料理をいただきにラ・サリーブに出かけてみました。二日前に予約をしていますから、シェフがどんな材料でどうゆう料理を出してくださるか、それを楽しみにします。
仕事を終えお風呂に入ってさっぱりして夕涼みをたのしみながら歩いて行くと水をはった田んぼのせいか何時もの風景とは違った感じ。家庭菜園ではきゅりや茄子が葉を広げ支柱に張られたネットに弦が巻き付き始めています。

お店に近づくと半田山の木々の間に白いものが見えます。鷺が巣に帰り休んでいるのです。しかも集団でいますから木々の間に白いものが沢山見えていたのです。この時期日中は家の周りの田んぼに鷺が一羽づーっと立っています。不思議なことに鷺はいつも単独行動のようです。この鷺はどこからくるのだろうと疑問に思っていたのですが、なるほど近くの森の木に巣をつくっているのだと判明。でも日中の鷺は餌を運んでいる様子が見られません。子育てはどうしているのでしょう。日中は単独行動なのに巣は集団で作っているのはどうしてでしょう。
お散歩をすると色々な発見があります。

お店に着き、席に案内されます。
最初のアミューズは最近シェフが見つけた地域の陶芸家のお皿に乗せられてでてきました。
地域再発見で話題が進みます。私たちも遠州木綿紬のテーブルセンターを楽しんでいます。
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ワインはムスカデ。
 
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二つめのアミューズは一口ラタトゥーユがトマトのムースに包まれています。
レタスの粉末が器に添えられてお抹茶のようで和テイスト。
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春野菜とラングスティーヌのパリソワールはシェフがパリの夕暮れをイメージしたと言います。見るとラングスティーヌにビーツのペーストが添えられています。そこにシェフがビシソワーズを注いでくれますので、スプーンで少しづつと溶いてゆくとご覧のように夕暮れが広がるという趣向。ベランダから見える風景は薄く暮れつつあって、パリの夕暮れってちょうどこんな感じですよねって。

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お魚料理は舞阪漁港であがったヒラメとグジのポアレ。舞阪漁港はしらすやアサリで賑わう漁港ですが、グジもあがるんですねとちょっと見直します。わたしはグジの上品な味が大好きですし、ヤングコーンも好き。うれしいお皿です。
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シャーベットをいただいてお口直し。
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ワインを選びましょう。最近二本飲むのを警戒するようになりました。シェフはハーフボトルもありますよと出してくださいますが、ハーフだと一人一杯半ぐらいですのでそれでは少し物足りない。
やはりボトルでいただくことにしました。
ボルドーのコート・ド・カスティヨン シャトー・デグイユ しっかりした良いワインです。
マノン・レスコーの青年、デグリューに名前の似たワインにパートナーさんも喜んでいます。

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お肉のメインは猪です。ジビエ料理の得意なシェフと鹿や猪、兎などの話で盛り上がりますが、今日の猪は獣臭さもなく肉質も柔らかい素晴らしい猪です。フランス料理のジビエと日本の山郷での料理との違いなど私の自説を酔った勢いで話たりします。シェフも料理す立場でのジビエの事情など色々なことを教えてくださいます。

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さあ、チーズとゴルゴンゾーラのアイスクリームでお仕舞。 
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私より少し年上のシェフですが、とても気さくに色々なことをお話しくださいます。その正直で素直な人柄が料理に出ているのですが、とても遊び心がある料理です。確りした土台があるからこそのオシャレな料理。こうゆうお店とシェフは地域の財産です。

ごちそうさま、ラ・サリーブ。

『肉体の悪魔』 レイモン・ラディゲ 中条省平訳

お元気ですか?

少しづつ夏が近づく気配がしています。俳句を読む方なら気の利いた季語など思い浮かぶのでしょうが私はただただ天気予報を見て雨の心配をしたり近くの田んぼに植えられてゆく米の苗の整頓された様子に日本の美しさを感じてるばかりです。

先日村岡花子の評伝を読んだせいもあって、翻訳の楽しさを思い出しています。ちょうど図書館からアメリカ人のご夫婦が日本に来て弓道の修行をした体験を書いた本『Illuminated Spirit』を借りてきましたので読んでいるのですが、英語の本なのでちょっと思いついてGOOGLE翻訳にかけてみたところどうにも感心の出来ない訳が表示されたのでがっかりしています。
私は英語が得意というほどではありませんが、必要があって英語の本を読む時はまず辞書を引くことをしません。小説などはすこし違いますが特定のジャンル例えば弓道に関連した本などの専門書を読む場合、辞書を引かなくてもある程度はわかるものです。これは学生の頃に(当時は弓道の本ではありませんでしたが)覚えたことで、まずは辞書を引かずにさっと読み通してみます。意味がつながらないということはあまり有りませんが、読みながらこんなことだろうなと緩く通り過ぎたところはもう一度読んでやはりいい加減に読んでいるようでしたら辞書を引きながら丁寧に読み直したりもします。私の場合、そうゆう本では大意を理解することが大事ですから微妙なニュアンスや言い回しにあまりこだわったりはしません。それでも自分が頭の中で起こす訳文はコンピューターの翻訳より少しはましなようです。

ところが小説ではそういう訳にはいきません。作家が一文一文丁寧に考えて作った文章です。大意を汲めれば良いといった話ではありません。そんな読み方では作者に対して失礼です。

先日パートナーさんが本を頼むというのに便乗して『肉体の悪魔』を買いました。光文社古典新訳文庫というシリーズの一冊なのですが、訳者は中条省平という私より少し年上の大学の先生なのだそうです。
読みだしてまず平易な言葉づかいで読みやすさを感じます。なるほど新訳というだけあって現代風なのかもしれません。これまでレイモン・ラディゲの本は新潮文庫が新庄嘉章氏、東京創元社のレーモン・ラディゲ全集で江口清氏の訳書がありますが、光文社版中条省平氏訳の文章は読み始めは平易な感じでしたが読み進むうちに新庄嘉章氏の文章が思い出されてきて、私にはそちらの方が良いように思えてきました。一つには私が読み慣れているせいもあるでしょう。これまで何回読み直したかわかりませんし、声に出して読んだりもしていますから文章のリズムが私にしみこんでいるのです。
もう一つは勝手な言い方かもしれませんが、『肉体の悪魔』が第一次世界大戦当時の作品だということで少し訳文が現代風に過ぎている気がするのです。古めかしいのが良いというわけではありませんが、サリンジャーを読んでいるような感じを受けます。ボードレールの『惡の華』やラファイエット夫人の『クレーブの奥方』を愛したラディゲに対してこれでは少しいかがなものなのかと思いたくなるのです。

もっともでは私がフランス語の原文のニュアンスをどれだけ理解しながら読むことが出来るかといったらはなはだ心もとないのですが、それでも学生の時にガリマールの文庫本や全集本を買って原文を読んでいたころを思い出すと、その文章の中に描かれた質感を思い出すことができます。今は納戸の段ボール箱の中にあってすぐには取り出せない本は当時私にパリ近郊の小さな町の風景を思い描かせてくれました。ラルースの辞典を引きながらゆっくりゆっくりかみしめるように読んだ文章は訳文を読むのとは違う読書の楽しみでした。語学は慣れて上達してくると訳さなくてよくなります。フランス語にしても英語にしてもそのままの言葉で分るという感覚が身に付きます。耳に聞こえる音や会話では特にわかりやすく経験することですが、文章を読むことでも同様の事が言え、一人で本を読み楽しむにはこれで十分です。しかし訳文を考えるというのはその次のステップの話でさらに深い原書への理解と日本語への理解が必要になるのです。そしてそれはまた一歩深い楽しみと言えるのではないでしょうか。

レイモン・ラディゲの『肉体の悪魔』は訳書もあり私自身楽しんで読めていればよい本ですから今更翻訳をしようとは思いません。ですが、弓道の事を書いた『Illuminated Spirit』は訳してみようかなと思っています。自分の楽しみのため純粋に翻訳することを楽しむためですが、もしかしたら弓友さんも喜んでくれるかもしれません。
レイモン・ラディゲの新しい訳本を読みながらそんなことを考えてしまいました。

ではまた。

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