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杣人・somabito

Author:杣人・somabito
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カルボナーラはローマの香り

お元気ですか?

朝、4時頃には目が覚めて雨戸の外で吹き付ける雨風の様子に耳をすます。
さっきまで見ていた夢を記憶に留め、いよいよ起きだして外の様子を確認してみないとどうも心が落ち着かない。なにせこの家は建ってづいぶん年月を経ている。横殴りの風に震える様子に心おだやかではいられない。

居間に移りテレビを付ける。台風は真っ直ぐ当地に向かっている。テレビ局が各地に置いたカメラから彼の地の状況がリアルタイムで伝えられるなか、テロップでは当地でも停電している地域がある由。テレビが見られているのは幸いなのかも知れないと気づき、さっさと洗面を済ませる。家は井戸水を汲み上げているから電気が来なくなると蛇口から水が出ないのだ。

しばらくすると桂川渡月橋の様子が映し出された。あぁ、あそこに車を置いて湯豆腐を食べに座敷にあがったっけ。そんな懐かしい風景が水浸しになっている。お店の仲居さんたちは大丈夫だろうか。
風は巻くようにして断続的に雨が降り続く。今が台風の目だなと思っているとしばらくして横殴りの雨がまた降りだした。


午後、休日プログラムがあるからとジムに出かけエアロビクスで汗を流す。空はすっかり高く青い。
「ねぇ、夕御飯どうする?」とパートナーさんに問いかけるが、まだ考えていないようだ。
それなら先日から作りたいと思っていたカルボナーラを夕御飯にしようと、ジムの帰りにスーパーに寄ることにした。なに、テレビでイタリア料理を紹介していたのを見て無性に作りたくなっていたのだ。

DSCN6550_convert_20130916204011.jpg 


子供の頃、スパゲッティは家で食べたことがなかった。ほとんどが喫茶店のナポリタンだから学生になって家を離れてからの食べ物である。だが、これが一人暮らしになるとほとんど主食のように私の食生活に位置を占めた。なにせ肉と野菜が一緒にとれるのだから一人暮らしの食事にはもってこい。しかも安い。今我が家で使っているパスタはトルコのメーカーだが500gで88円だ。

カルボナーラを食べたのは渋谷の店が初めてだっただろうか。卵と生クリームの優しい味にナポリタンにはない美味しさを覚えた。それ以来カルボナーラは私にとってちょっとオシャレなスパゲッティになっているのだが、自分で作るとなると生クリームやベーコンを用意していなければならない。ベーコンはあるにしても生クリームは常備しているわけではないから、どうしても縁遠い料理になってしまう。

ここで、すこしばかりイタリア料理の事をご存知の方はおやっ?っと思うことだろう。実はカルボナーラには生クリームや牛乳を使う作り方とそうでないのとがある。それを知ったのはつい数年前の事で何かの拍子にネットでカルボナーラの作り方を探していた時であった。実はローマ風カルボナーラは生クリームを使わないのだ。
これはなんという事だ。私とカルボナーラは距離を縮めた。

ところで、私はナポリに行ったことがある。ナポリにはヨーロッパの中でも古さを誇るナポリ大学があり、学生時代にナポリ大学の修辞学教授の文章というのを読む機会があり、社会人になってからナポリの街や大学を訪ね歩いたのだ。しかし当時私はナポリでナポリタンを食べなかった。今もってナポリにナポリタンなるメニューがあるかどうかも知らない。同じく、ローマを歩きまわっていた時にもそこでカルボナーラを食べていない。情けない話だがイタリアで何を食べたかあまり覚えていないのだ。オーストリアやフランスでは何を食べたかすっかり思い出すことが出来るというのに、イタリアでの食事を思い出せないというのは誠に不思議な話なのだが事実だ。

でもそれで良かったのだろう。もしイタリアで食の興味に身を任せていたらとんでもないことになっていたのは想像に難くない。膨らんだお腹を抱えるはめになるか、安易に食の道を志して挙句の果てものにならずローマかフィレンツェの道端で物乞いに身をやつしていたはずである。そう思うと天は私の分にあった道(自宅で自分の食べる分を作る道である)をちゃんと用意してくださっていたのだ。なんたる慈悲深いお心であろう。

そんなことを感謝してカルボナーラを口に運ぶとこれが実に美味しい。あぁ、またか。なんて私は罪深い人間なんだろう。簡単に、とても簡単に作ったカルボナーラがこんなに美味しいなんて。
コツはもちろん丁寧に炒めたベーコンとよくかき混ぜた卵に尽きる。にんにくを適度に利かせ(このニンニク加減も難しい)塩と胡椒だけで調整する。後の手直しが効かないからシンプルな料理ほど丁寧な気配りが要求されるのだ。

さて、カルボナーラに感嘆符ばかりを並べていると、他の皿が文句をいいだすだろう。
今日は他に3皿あるのだが、その中でも簡単さでは壱弐を争う陶板料理を紹介しよう。

我友でスペイン料理の旗手である吉祥寺のドスガトスのシェフ高森氏から譲り受けた素焼きの器。これは万能器であり今では我が家になくてはならいものである。この素焼きの器に好きな具材を放り込み、オリーブオイルと適当にスパイスを加えてオーブンで焼くだけ。これが我が家の陶板焼きである。
スペインの夜は長い。その長い夜を楽しむのはバル(居酒屋・立ち飲み屋)のはしご酒であるが、これが実に楽しいのはバルごとに出てくる一品料理が美味しいからである。イベリコ豚の切り落としであったり、茄子の酢漬けであったりと多彩な一品料理をつまみながらワインを片手に夜更けまで話に興じる。

 DSCN6552_convert_20130916203954.jpg 

今日はホタテの稚貝が安くあったのでそれを買ってじゃがいものスライスと一緒にオリーブオイルで焼いてみた。これもシンプルといえばシンプル過ぎて料理というのも気が引けるが、れっきとした料理である。

台風が吹き荒れた日、スーパーには気の利いた食材が並んでいるわけがない。それでもこうして簡単ながらも世界を思い食事を楽しむことが出来るのは、生産者がいて流通業者がいるからにほかならない。私はそれに感謝しながら少しばかり知ったかぶりをして台所に立つだけだ。
願わくば、この命尽きるまで美味しいものを食べていきたい。
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テーマ : 今日の食事
ジャンル : グルメ

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