プロフィール

杣人・somabito

Author:杣人・somabito
Nuages・・・雲のようにふんわりとしています

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
リンク
ブログランキング

FC2ブログランキング

人気のあれこれ!
月別アーカイブ
最近のトラックバック

珍道中

お元気ですか?

すっかり秋になり、我が家の食卓にも秋刀魚や葡萄がのるようになりました。週末に放送されるNHK中部地方のニュースでは川柳の募集が行われお題は「食欲」。視聴者の方が正直な気持ちを投稿されているのを見て楽しんでいます。


今日はちょっと気分を変えて思い出話でもご紹介しましょう。というのはオリエント急行がストックホルムからドイツ・オーストリアを越えてベニスに入る新ルートを走った放送を見たからです。
1名あたり4550ユーロ、ホテル宿泊を含め5泊の豪華な旅ですし、汽車旅が大好きな私としてはテレビでも是非見ておきたいと録画までしたのですが、番組は見るも無残な出来でした。確かにオリエント急行の紹介はしますし豪華なダイニングカーの紹介と食事の様子、バーの楽しみなどを映してはいます。しかし肝心のルートの様子はせいぜいストックホルムとデンマークのコペンハーゲン、そしてアンデルセンの話を紹介しているぐらい。ドイツもオーストリアもイタリアも素通りしていきなりベニスに着いてしまいます。汽車旅の楽しさが全然つたわって来ない近頃まれにみる駄目番組でした。

まぁ、そんな愚痴を言いながら「乗りに行こうね」とパートナーさんと最後まで見てしまったのですけどね。

昔々、私達はこの新ルートのオリエント急行と同じ線路を通ってザルツブルグからベニスに出たことがありました。以前にも乗ったことがあった私がパートナーさんに汽車旅の楽しさと映画『旅情』でも知られるベニスに入る感動をプレゼントしたかったからです。
ザルツブルグのレストランで夕御飯を食べ、人形劇の『魔笛』を見たあと駅へ向かいます。夜の遅い列車です。駅の窓口であらかじめ購入していたユーレールパスを提示しスタンプを押してもらいOK。
ガラス張りの待合室でしばらく時間を過ごした後、ホームに入線してきた列車のコンパートメントに席をとりました。

ザルツブルグの街を出るとスイスの山へ向かう列車です。見るべき風景も夜の底に沈んでいます。他のコンパートメントに人がいるのかしらと思うほど静かな客車で二人共すぐに寝てしまいました。
どのくらい寝たでしょう。乱暴にコンパートメントのドアを開ける音に目が覚めました。見ると二人連れの制服を着た男が小銃を肩からぶら下げています。しかもシェパードまで連れて・・・。
何事?と思いながら言われるままにパスポートを提示すると、確認してドアを閉めて行ってしまいました。国境を超えたのです。不意に起こされてしまったパートナーさんは「寒い」といいながら体を丸めなんとか寝ようとしますがなかなか寝付けなくなってしまったようです。私はさっさと寝てしまいましたけど。

ベニスではダンドロホテルに部屋をとりサン・マルコ広場でコーヒーを楽しんだりと当たり前の観光客になります。しかし、続くミラノではサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院が修復中でレオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』が見られません、フィレンツェでは土曜日のためウフィツィ美術館が早じまいでボッティチェッリの『ヴィーナスの誕生』を見ることが出来ません。「また来ればいいね」と言いながらも残念な思いで街に戻ったのでした。

そんな旅も終わりに近づいた頃、事件は起きました。フレンツェからローマに向かう列車での事です。検札にやってきた車掌が私の出したユーレールパスをめくりながら「このパスは駄目だから罰金を払いなさい。」と言うのです。ザルツブルグを出てから何日も使ってきたパスです。にわかに信じがたく「今日まで使ってきて一体何がいけないっていうんですか」と私は聞きました。すると車掌は何枚か綴になっているパスの最後の頁を見せて「此処にスタンプが押されていないからだめなんだ」と言うではありませんか。それってザルツブルグの駅員のミスじゃないかと私は思いますが、イタリアの車掌にそんな事は関係ありません。しかも、私はこれまでの旅で車掌が独立した権限を持っているかのように仕事をするのをよく知っていました。パスの所有者は私で、スタンプが押されていないのを見つけたのは車掌である自分だから自分には罰金を徴収する権限がある。とくだんの車掌は確固たる態度で言うのです。
さて、こうゆう時皆さんだったらどうゆう対応をしますか?
私は少しのやりとりのあと、この車掌の言うことを認める事にしました。車掌と対立するのでは無く車掌のルールの中で対抗することにしたのです。
「わかりました、いくら払えばいいのですか」と言うと車掌は日本円で10万ぐらいの金額を言いました。
私は内心「これはボッタクリだな」と思いながら「今お金が無いから駅に着いたら払いましょう。」と応えます。すると、車掌は「駅に着いてからではダメだ」と言います。それはそうです。車掌の権限は列車の中だけです。予想通りの返事に私は勝ち筋を感じました。そこで「じゃどうしたら良い?カードなら払えるけどいいか」と再度聞くと「カードはダメだ現金だけ。」と言います。これも予想通りでした。少しばかり緊張しながらも終始穏やかにやりとりが進みます。私は現金を持っていませんから車掌にはどうしようもありません。彼にすこし焦りが見えます。
「誰かに借りて払ってくれ」と言い出したので「分かった。この列車に日本人がいたらその人に頼んでみるよ」と私が言うと車掌は他の客車に日本人を探しにいきました。これは私にとってちょっとした掛けです。フィレンツェ・ローマ間の汽車ですから日本人が乗っている可能性は大いにあるのです。

かなりしばらくして戻ってきた車掌さん。私の席の横に立って「日本人を探したけど乗っていなかった。もういいよ。」と私に払わせるのを諦めたのでした。イタリアの鉄道です、何が起こるか分かりませんし実に大雑把な終わり方ですね。

この時の旅ではローマのタクシーの運転手と「道が違う、行き先が違う」と言い合ったり、ストで閉まっている航空カウンターを開けさせて別便の交渉をしたりと乗り物に関係するトラブルをいくつも経験しました。命の取られる危険でなければどんな経験も楽しいものです。

旅の面白さは経験のしたことのないような事に出会う楽しみです。見たことのない風景、食べたことのない食べ物、会ったことのないような人たち。ちょっとしたハプニングが全て楽しいですね。

超豪華オリエント急行ではどんなハプニングがあるのでしょう。まさかチケットが違うなんて事は無いでしょうがいつの日か乗ってご報告をしてみたいです。


オリエント急行の旅 (ほたるの本)オリエント急行の旅 (ほたるの本)
(2005/06)
桜井 寛

商品詳細を見る







スポンサーサイト

テーマ : ★イタリア旅行★
ジャンル : 旅行

コメント

Secret

杣人のNuages

ブログ内検索
 RSSフィード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

FC2カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ホテル探しに!
クリックをお願いします!
Google