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杣人・somabito

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『宵待草夜情』

お元気ですか?

今日は当地朝からの雨。それでも空気の中に春らしいぬくもりを感じる事ができます。

連城三紀彦氏の『宵待草夜情』を読みました。『戻り川心中』『夕萩心中』と続き収録されている『能師の妻』をもって「花葬」シリーズを読みたいということでしたが、さすがにこの三冊を続けて読むとすこしばかり作品の空気に押された感があって息が詰まる感じがします。それほどに作品が濃いと言って良いでしょう。

『宵待草夜情』は、『能師の妻』『野辺の露』『宵待草夜情』『花虐の賦』『未完の盛装』の五作品を収録。それぞれに第一話、第二話と順が振られ主人公の女性の名が置かれています。オムニバス映画のタイトルのイメージのようです、作者は強い思いを込めているのかもしれません。
『能師の妻』は能楽家に生まれた女性が別の家元に入り先妻の子に能を教えながらその子との情を交わしてゆく話。サドマゾ的関係が能という舞台、芸の鍛錬という形で美しく昇華していく描写は文学の力と言える作品です。
『野辺の露』は裏切った夫への復讐の話。
『宵待草夜情』は罪を犯し逃げるようにして生きている男が女給との出会いから死と生とを彷徨う話。血の赤を映像的に美しく描いています。
『花虐の賦』は女優の自殺に隠された夫への愛を描いた話。
『未完の盛装』は戦後の混乱の中夫の死を利用しながら生きてゆく女の姿。浅ましいながらも猥雑な世界で必死に生きる様子に時代が写されています。


どの作品も主人公の女、語り部の男の心象を見事に描いて素晴らしい。男女の心の有り様や揺れる様子を此処を描くのか、こう描くのかと読んでいて飽きないし、表に見える事件と明かされる裏の事件の対比が手際よいのですが、テクニックを見せないところが作者の腕の見せどころなのでしょう。よく考え練られていると思う。
作品としては『能師の妻』が好きですが、『野辺の露』も素直な展開で良かった。こうゆう話はあまりこねくり回すと品が無くなります。

それにしても読みながら男女の情愛の複雑な諸相について考えさせられます。とてもとても私なのど言える話ではない。


宵待草夜情―連城三紀彦傑作推理コレクション (ハルキ文庫)宵待草夜情―連城三紀彦傑作推理コレクション (ハルキ文庫)
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連城 三紀彦

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