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杣人・somabito

Author:杣人・somabito
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頭の体操

お元気ですか?

台風が近づいて深夜から雨が降り続いています。雨戸も閉めて今日はすっかりお休みモード。

パートナーさんの職場では Office 365というマイクロソフトのクラウドでシステムが組まれているのですが、パートナーさんの部屋は個室なのでパソコンもプリンターも彼女一人で使っています。その彼女が家に帰ってくるなり「ねぇ、訊いてもいい?今日文章をプリントしたら階も部署も違うところのプリンターから打ち出されて出てきたの。あれ?出てこないなと思って2回目にプリントボタンを押したら自分のところのプリンターからちゃんと出てきたのに・・・」「それでシステムに連絡してこんなことってどうして?と訊いているんだけど、なんだが、相手にされてないみたいで・・・」

パソコンは時々私たちに思わぬ悩みをもたらします。まだ紙テープが活躍していたころからコンピューターに接していた私ですが最近のシステムにはすっかり異邦人です。それでもこうしてパートナーさんから相談されるとあれやこれやと考えてみるのですが、これがけっこう頭の体操になります。

函館に行っている間にウォークマンを購入しました。カセットテープの時代から考えると何台目になるでしょう。youtubeから曲や映像をダウンロードしウォークマンで聴くことが出来るのですから便利な世の中になったものだと関心すると同時に、これではCDが売れなくなるのも無理はないと思います。
ウォークマンに移した曲が知らないうちにiTunesに入り同期させたiphoneにも入ります。設定を見直さなければいけないと思っているのですが、問題なのは同じようにダウンロードした曲でiTunesに移っていないものがあること。この違いはどこからくるのでしょう。細かく見ていって試してみたりしながら原因を確定してゆかなければなりません。実は私はこうゆうトラブルを調べ頭の中で整理しながら推理し解決への道を探る作業が嫌いではありません。普段あまり使っていない頭を刺激する良い機会だと思っています。

先日から少し頭を悩ませる問題が起こりました。ウォークマンにCDから曲を移していた時のことです。

41MP31T9ECL.jpg  IMG_20141004_0001.jpg

移したのは上のジャケットのCD、ショパンのピアノ協奏曲です。ルービンシュタインとアルゲリッチのカップリングというなんとも珍しいCDです。このCDはポーランドの ACCORD CD というメーカーの輸入盤でACD080という製品番号もわかります。
本体ケース、CDともに輸入されたもので日本の発売元により解説が添えられています。その解説の裏表紙に収録曲が書かれています。それが右の写真。
ピアノ協奏曲第2番へ短調作品21 ルービンシュタインによる1960年のライブ演奏。そしてピアノ協奏曲第1番ホ短調作品11 アルゲリッチによる1992年のスタジオ録音と書かれています。
通常CDを買うとき、試聴盤を聴くことができない場合、私たちはこの内容を信じて購入します。ところがこれが全く違うものだったらどうでしょう。
CDをパソコンに取り込むとプロパティでCDのデータを見ることができます。それを見ると第2番ルービンシュタイン、第1番アルゲリッチと入っているはずなのに、第1番、第2番と並びしかも両方とも演奏者はルービンシュタインとなっています。

Artur Rubinstein  1960
Chopin: Piano Concerto #1 In E Minor, Op. 11, B 53 - 1. Allegro Maestoso 12:24
Chopin: Piano Concerto #1 In E Minor, Op. 11, B 53 - 2. Romance: Larghetto 8:53
Chopin: Piano Concerto #1 In E Minor, Op. 11, B 53 - 3. Rondo: Vivace 8:36

Artur Rubinstein  1992
Chopin: Piano Concerto #2 In F Minor, Op. 21, B 43 - 1. Maestoso 19:17
Chopin: Piano Concerto #2 In F Minor, Op. 21, B 43 - 2. Larghetto 9:53
Chopin: Piano Concerto #2 In F Minor, Op. 21, B 43 - 3. Allegro Vivace 9:29

あれ、なんかおかしいぞ。と頭の中にもやもやしたものが生まれてきます。この居心地の悪さを晴らさないと私はどうにも落ち着きません。そこで手がかりを求めます。
ウォークマンとパソコンをつなぐアプリケーションはXアプリ、またはMedia Goというのがあります。私はMedia Go を使っていますが、どちらも自動的にインターネットに接続し不明なデータを探してきてくれる機能があります。CDのジャケットも入れたCDに合わせて探してくるのですが、今回のCDで引っ張ってきたジャケットは次の写真のものでした。

420.jpg

輸入盤や再発売のCDの場合、以前のジャケットが引っ張ってこられる事もあるので、最初私は、実は私が持っていたCDはカップリングCDではなくてルービンシュタイン一人のCDなのではないのかだからこのCDのジャケットが引っ張られてきたのではないのかと想像しました。そこで、図書館でこの表紙のCDを借りてきて、中を見てみることにします。

結果は次のようなものでした。

Artur Rubinstein 1961
Chopin: Piano Concerto #1 In E Minor, Op. 11, B 53 - 1. Allegro Maestoso  19:42
Chopin: Piano Concerto #1 In E Minor, Op. 11, B 53 - 2. Romance: Larghetto  10:45
Chopin: Piano Concerto #1 In E Minor, Op. 11, B 53 - 3. Rondo: Vivace  10:10

Artur Rubinstein 1958
Chopin: Piano Concerto #2 In F Minor, Op. 21, B 43 - 1. Maestoso  13:20
Chopin: Piano Concerto #2 In F Minor, Op. 21, B 43 - 2. Larghetto  8:37
Chopin: Piano Concerto #2 In F Minor, Op. 21, B 43 - 3. Allegro Vivace  8:10

Media Go がネット上から引っ張ってきたジャケットのCDもまた私のカップリングCDとはちがうものでした。きっとルービンシュタインの演奏、ショパンのピアノ協奏曲1番2番というのから一番近いのを探してきたのではないでしょうか。
そしてここに至って私は二つの事に気がつきます。
一つは、カップリングCDの2曲目、協奏曲2番を弾いている1992年にルービンシュタインは既に亡くなっているのです。そしてもう一つは曲の長さです。曲のタイトルを全く無視して曲の長さだけを見ると、カップリングCDは2番、1番の順番で収録されているのです。

音楽をよく聴いている方でしたら、最初から聴いてみればいいじゃないかと思われるかもしれません。確かにそうです。しかし今回の私の試みはデータをどう理解するかという事が主眼です。そして、もしショパンのピアノ協奏曲を初めて聴く人がこのCDを買ったとしたならどこで曲を判断するのかという問題です。まして、ルービンシュタインの演奏、アルゲリッチの演奏の特色を知らない人に判断を求めるのは無理な話なのです。

さてここまでで分かった事を整理してみましょう。
このルービンシュタインとアルゲリッチのカップリングCDはショパンのピアノ協奏曲が2番、1番の順に収録されています。2番は録音の内容からライブ録音であることがわかりますので、ルービンシュタインのものでしょう。大変繊細な演奏、柔らかい音色のルービンシュタインですが、1960年の演奏(だとして)は若々しさが感じられて好感が持てます。
次の1番はアルゲリッチなのでしょう。1992年にはルービンシュタインがすでに亡くなっている事と演奏からそう判断するのですが、裏表紙のデータによると1992年にポーランドのスタジオで録音されたもので演奏の最後には聴衆の拍手も録音されています。アルゲリッチらしいしっかりしたタッチと力強い演奏です。
つまりCDのデータのうち1番と2番が逆になっていて(ただし録音年と演奏時間は正しい)演奏者は1番がアルゲリッチなのにルービンシュタインになっていたということなのです。

それにしてもどうしてこんな事故が起こってしまったのでしょう。演奏の長さは編集の時に自動的に出てくるものです。しかし、演奏者や曲のタイトルは人間が打ち込まなければなりません。CD制作時の不注意が起こした事故なのです。ポーランドのメーカーが作ったショパンコンクール縁のカップリングCDですが、パソコンでデータが読めるようになった今、日本の音楽ファンを悩ませる事になるなんて誰が想像したでしょう。
おかげでちょっとした探偵気分を味わったのですから悪い気はしていませんが。

おまけ)
現在このCDは日本の販売元がなくなったようで国内では発売されていません。ポーランドのメーカー ACCORD CD ではまだ商品リストに載っていますから入手は可能でしょう。Amazonでは中古品で購入が可能なようですが、データの事故について触れた記事がありませんから現在お持ちの方がご存知ないか、それとも私のCDだけが、もしくはロットだけが事故になっているのかも知れません。
比較検証のために図書館から借りたCDはSACDという高品位のCDでオリジナル・マスターテープから作り直したものです。いままでのCDを遥かに超える情報量をもつSACDは臨場感が圧倒的に違います。そしてこのCDの演奏は素晴らしく、ルービンシュタインのお薦めの一枚と言ってよいでしょう。
もしこれからショパンのピアノ協奏曲を聴きたいとお思いの方がいらしたら是非このCDをお聴きください。



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