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杣人・somabito

Author:杣人・somabito
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『風に舞いあがるビニールシート』 森絵都

お元気ですか?

土曜日、日曜日と所属する支部主催の弓道大会に参加し多くの弓友さんたちと射会を楽しんだ。去年一昨年と参加出来なかったから二年ぶりの射会で所属部員としては少しは役目を果たせる喜びと地域の人たちと一緒に弓を引ける喜びがある。普段は一人課題に取り組みながらどこへ行くのかその道を探す練習が続くが、時には射会で賑わうのも良い。すがすがしい週末だった。

森絵都の『風に舞いあがるビニールシート』を読んだ。先日NHKを見ていたら女性の直木賞作家がヨーロッパを訪れ、食文化を取材して小説を書き、それをもとにドラマ化をするという番組を再放送していた。江國香織はポルトガルの町で黒豚や修道院の菓子、農家の食事を体験する。角田光代はスペインのバスクを訪れピンチョスや頑ななバスク人気質そのままの料理を知る。そして森絵都が訪れたのはフランス・ブルターニュの海岸の街。フランスの西の端といっていいブルターニュのその地の果てのような土地にある恵みたっぷりの料理と出合う。実はこの企画にはもう一人の女性作家井上荒野がイタリアのピエモンテを訪れたものがあり、以前それを見て面白い企画だと思い他の三話も見てみたいと思っていた。それが今回は井上以外の三人を放送するという。どうして四人一緒に放送しないのだろうかと少し怪訝な思いを持つが未見の三人を見られるのだから不満を言うところではないだろう。
今回の三人のうち江國香織、角田光代は何らかの本を読んだことがある。決してファンとして何作も読んだ訳ではないがそれぞれ記憶に残る作家であることに間違いはない。しかし森絵都という作家は名前すら知らない。その知らない作家が私の好きなフランス・ブルターニュを訪ねて有名シェフと会い、牡蠣を育てる漁師や地味豊かな野菜やアンティチョークを育てる農家に会い口にする。料理記者さながらなの細部にわたる質問やノートのメモを映しだす画面から森絵都の真面目な姿勢が見えて好感を持つ。どんな小説を書く人なのだろうと思い、Amazonで本を検索し、図書館で予約したのが『風に舞いあがるビニールシート』直木賞受賞作だった。
物語は6編の短編でそれぞれは関連していない。売れっ子パティシエの店舗主任として奔走する女性や犬の保護活動をボランティアでする女性、大学の社会人学級で出合う男女、仏像の修復師、通販のクレームに車を走らせる営業社員、そして外資の投資銀行から国連難民高等弁務官事務所に転身した女性と様々な仕事や生活を描きながら自分の生き様を見つめて苦闘しながら生活する人々を描いている。人は自分の生き方でしか生きることは出来ない。そこに器用も不器用も、カッコ良さもスマートさも無い。それぞれの事情の中でのたうち回って生きるしかない。そうゆうのたうち回る正直な人間が森絵都は好きなのだろうと読んでいて感じた。

思えば漁師も農家も生き物に向き合う。シェフも食材と向き合い自分の中から浮かんでくるものを皿の上に表現する。森絵都がブルターニュで出合った人たちは彼女の好きな正直な人たちだったのだろう。私も久しぶりに旅に出たくなった。


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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

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