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杣人・somabito

Author:杣人・somabito
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弓道…Q先生のこと

3月14日 今日は武道館にて終日弓。

先日、S会長に四国にうかがう話をしたら、「Q先生が四国に引っ越して道場を建てたよ」と教えていただいた。驚きである。

Q先生は東京から全日本選手権に出場されていた方で、おこがましい言い方をお許しいただければ私の兄弟子にあたる方。
私の手元に、私が入門した道場で昭和30年代であろうか、弓をとって指導する安沢平次郎範士の写真があるが、写っている黒板にQ先生のお名前が認められる。これはQ先生のお父様である。

私が入門した道場は全国的にも名の知られた道場であったが、その道場主C先生の古希のお祝いの射会の映像が残っている。そのなかでのC先生の挨拶に「皆さんはひとり立ちできる弓引きになられるように」という言葉が私には印象深い。

実際私は東京から現在の地に転居し弓一つで当地に仲間を得ている。
転勤を伴う仕事の弓引きの多くは、忙しい仕事の都合をつけながら、赴任地で道場を探す。
東京から四国に移られたQ先生も、道場を建てられ新たな道を切り開こうとしている。
C先生の教えを深く思うところである。

私が入門した道場で師匠と慕い教えていただいたSさん(あえて“さん”である)は、酒田の出身でS三兄弟と呼ばれるほどに名をはせ活躍した方。若くして事業を起こし苦労もしていたが、人柄は優しく心の奥深いところで親身な人だったが弓には厳しく、私は指導を受けながら悔しさに泣きそうになった事が何度もあった。
S師匠は、Q先生それと現在東京で活躍しているK先生と道場で同門。大学も一緒であった。
そんなご縁で私はK先生にもよく可愛がられていたが、ある射会のおり審査員席に座るK先生が隣のQ先生に「あいつはSの弟子なんだ」と仰っている。大前で引く私は、恥ずかしいやらうれしいやら。それまで、遠い存在だったQ先生は以後私の中で“兄弟子“となり近しい存在となっていく。

私の師匠Sさんは道場に下宿し大学に通っていたし、K先生にしても道場の近くに下宿していた。Q先生は存じ上げないが、お父様と一緒に道場に通い弓三昧の生活を送ってこられたことに違いはない。
一時期、私もSさんに「お前も道場に下宿すればいい」といわれた事があったが、すでに私は社会人であったのでそうもいかなかった。

そういえば、S会長。先日やはり「飯盒でご飯を炊きながら、道場に寝泊りしながら練習した」とおっしゃっていた。
背景となる時代は違うかもしれないが、羨ましい話である。

Q先生にご挨拶をしたいと思った。
「ご無沙汰しております。こちらに来るときに、S会長から先生が四国に移られたと伺いました。」と挨拶する。
「そうか。S会長と。どちらの道場?」 はい。I道場です。」
「これからなんだから頑張れよ」


一人立ち出来る弓引き。師の教えご恩を刻みながら、全国何処ででも引くことが出来る。
逆に言えば他所様にお邪魔して恥ずかしくない弓引きになっていなければならない。
何処道場の出身、誰に師事したと言える弓引きになっていなければならない。

今回の四国の弓。Q先生にお会い出来ただけでも充分な宝である。
いずれQ先生の道場を訪ねるときが来るであろう事を予感している。

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