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杣人・somabito

Author:杣人・somabito
Nuages・・・雲のようにふんわりとしています

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気持ちのいい場所

お元気ですか?

パートナーさんに借りた本を読み終えたので、
ちょっと気持ちの中に心地良い空気が流れこんできました。

決してパートナーさんの本を嫌ったわけではないのですが、
我儘な私は、自分の世界に巣食っている方が気が楽なようです。

昨日から次は何を読もうかと、机の横にある本棚にある本を眺め、
手に取りパラパラとしてみます。

夜、眠る前に読み出したのはディック・フランシスの『反射』
騎手として活躍しロイヤル・ジョッキーも務めた彼の作品は騎手が主人公。
それだけでも興味をひかれる。

函館の育った家にの近くに競馬場があったので遊び場は競馬場だった。
馬が走るんだから、子どもが走りまわるには格好の場。
同級生には競馬関係者の家の子供もいて、厩舎やパドック、観覧席を自由に遊び回っていたから
今でも馬は好きで、機会があれば乗馬もする。
厩舎の草の青臭い匂いも忘れられない。

だから、ディック・フランシスは同じ匂いを感じ安心して読むことができる。

同時に手にとったのは、須賀敦子の『トリエステの坂道』
オペラが好きだったり、学生の頃の勉強がイタリアに関係していたこともあり、
以前から気になる人だったが、なかなか近寄る事が出来ないでいた。

でも作家との出会い、本の読み始めというのは、誰かに手をひかれて
導かれてくるようなところがある。
「漸くたどり着いたね。待っていたんだよ」と迎えてくれるような時がある。

『トリエステの坂道』を読みながら、私は函館の街を思い出していた。
母の実家に行く坂道。
今ではいつも観光客で賑わう石畳の道も、私の子供の頃は普通の住宅の並ぶ道で、
観光客目当てのアイスクリーム屋も、小洒落たおみやげ屋も無かった。

一人、お使いを頼まれて祖父母と従兄弟たち家族が住むその家に行くときは、
わざと遠回りをしてお気に入りの坂道を選んだものだった。

同書収録の『電車道』を読みながらも、函館を思い出す。
函館は路面電車が楽しい街。街に出る私の交通手段はもっぱら市電。
「降ります」と言うと、車掌さんが紐を引き、チーンと鳴るので
チンチン電車。

その名残は今も函館の市電には残っていて、車掌さんはいなくなったが、
ボタンを押すと、ブザーでは無くチーンと音がする。市電の粋なはからい。
ミラノの路面電車にも車掌さんがいるようだ。

普通の言葉が、まるでそこにあるのが当たり前のように綴られた
須賀敦子さんの『トリエステの坂道』はちょっと居住まいを正して読みたくなる本。
一気に読むことを許してくれない。
一語一語、ゆっくり、大切に読んでいこう。

窓の外の雨は街の音を消してくれて静か。時折通る郵便配達のバイクの音だけが響く。
こうゆう時間が私は好きだ。
いつもより配達の遅い宅配便がポストに入れる音。
注文していた梨木香歩の『春になったら苺を摘みに』が届いた。

これも楽しみにしていた本。
最近よくお邪魔しているブログ、風の中の散歩のここさんがお勧めしてくれた。

梨木香歩は英国で児童文学を学んでいる。
英国は児童文学発祥の地と言ってもいいくらい重要なところで、
それには産業革命が深く関係している。
結界に踏み込んで始まる英国児童文学の手法が梨木氏に受け継がれているのも理解出来る。
見えない駅のホームから汽車に乗るのも、タンスを開けて他所の国に行くのも、
南風に乗ってナニーが飛んで来るのを見てしまうのも、
結界を越えたからだ。

梨木香歩の森にはそこだけ陽のあたる入り口がある。

心地の良い陽だまり。

好きな本を手に取り、さっさと私のお気に入りの陽だまりで遊ぼう。
そこだけは、何時も気持ちのいい場所。
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テーマ : 気になる本・雑誌
ジャンル : 本・雑誌

コメント

Secret

本を読んで自分の思い出の風景や想いが甦ってくることは自分もよくあります。といっても、自分は歴史小説ばかりですが、「燃えよ剣」など函館松前が出てくる小説を読み、自分の知っている風景と重ねたりなどして楽しんでいたのを思い出しました。

桜花様、こんにちは

今日、お昼のNHK、ふるさと一番は松前でした。
私は、高田屋嘉兵衛を『菜の花の沖』で読んだ感動が未だに忘れられません。
歴史のある地に育ったことをちょっと誇りに思っています。

杣人さん、こんばんは。

函館は、電車が走る街なのですね。
世界中の、電車の走っている街は、どこも特別ですよね。

「春になったら」ご注文までなさって、お気に召さなかったらどうしましょう。
でも、ちょっと嬉しかったです。ありがとうございました。
よいお時間をお過ごしになれますように。



ここ様、こんばんは

私は路面電車が好きです。
それはもう、函館で育ったからに違いないのです。
ミラノでは乗りませんでしたが、ウイーンの市電もなかなか素敵です。
宝石箱の中を縫うようにして市電が走り、馬車がその横を走ります。

もちろん、広島の市電も大好きです。
街中を走っているうちに、海が見えてきて、普通な顔をした鳥居が見えてくる。
広島の市電は時間の重さを感じさせますね。

そんなこと思っていたら、「夕凪の街 桜の国」を思い出してしまいました。

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