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杣人・somabito

Author:杣人・somabito
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『裏庭』

お元気ですか?

年末もあと数日となりスーパーの品揃えもクリスマスとお正月向けのものに
変っています。
でも、私の周りで季節感を感じるのはそんなところ。
駅前の繁華街に出かけることも無いし、忘年会もありませんから、
淡々と同じ日々が過ぎてゆきます。

せめてもの事と言えば、道場の大掃除。
一年間お世話になった道場を弓友さんたちと掃除し、納射会をして
年の区切りをつけます。

今年は、私の所属する当地のI道場と勉強会でお世話になっている中央道場。
それに東京のC道場の三ヶ所で大掃除。
煩悩多き身ですから、そのぐらいでようやく人さま並に汚れを払うことができるのです。

そんな私にも今年の収穫と言えるものがあります。
梨木香歩さんと出会ったこと。
『西の魔女が死んだ』から始まり、ゆっくりですが、いくつかの作品を読んでいます。
しかも、ブログ「風の中の散歩」のここ様に、素敵な道案内もしていただいています。
嬉しい出会いです。

昨日、『裏庭』を読み終わりました。
1995年の第一回児童文学ファンタジー大賞を受賞した作品で、梨木さんの初期の作品。
デビュー作とか初期の作品というのは、作者の思いが濃密に込められていて、
作者の本質のようなものをハッキリと感じることができるので好きです。

前回読んだ『村田エフェンディ滞土録』で私は「箱庭」という言葉を置きながら
読んだのですが、なんと今回はストレートに「裏庭」です。
梨木さんの庭にたいするイメージは私のそれとどう違うのでしょうか?

ストーリーは、少女が荒れた洋館の秘密の「裏庭」に入り込み…というお話。
英国で児童文学を学んだ梨木さんらしく、鏡を入り口にして異界を旅する少女。
「傷」や「死」といったテーマを重層的に展開してゆきます。
ファンタジーとしては重いテーマですが、児童文学には定番です。
でも、象徴性や多重構造的な展開は少し力が入り過ぎているくらいに濃くて重たい。

『村田エフェンディ滞土録』のスマートさを思うと、岩のような硬さをもっています。
でも、これが良いのです。
『西の魔女が死んだ』の完成度から、一歩離れて思いっきり書いてみたという感じをうけます。
とにかく書けるだけ書いてみようという雰囲気を感じます。


ところで、梨木さんの本を読みながら気がついた事があります。
文庫本の終に解説はあるのですが梨木さん自身によるあとがきはありません。
作品をして語らしめるという考えなのでしょうか。
だとすると、潔さを感じ好感がもてます。

英国の児童文学の系譜を受け継いだ梨木さんの作品。
ユング的精神世界の展開も好きな方にはハマるのかもしれません。
私はちょっと距離をおくのですが…

でも、『裏庭』の解説は河合隼雄氏が書かれています。
なんと梨木香歩さんは河合先生の元でお仕事をした経歴をお持ちで
先生からも大変な信頼と評価を得ていたそうです。

なるほどね。と、私の「箱庭」というキーワードもまんざらではなかったと
納得し直す次第。
なにせ、「箱庭療法」を日本に導入した第一人者は河合隼雄先生だったのですから。


さぁて、次は『家守綺譚』を読むとしましょう。
『裏庭』から10年を経た梨木ワールド。
どんな世界が待っていることでしょうね。

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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

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