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杣人・somabito

Author:杣人・somabito
Nuages・・・雲のようにふんわりとしています

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少し飽きたかな?

お元気ですか?

東日本大震災の発生から1週間。
まだまだ事態が落ち着いたとは言えません。
一日中伝えられる被災状況の映像を見ながら、
知人の姿がないか目を凝らしてしまいます。

義援金を詐称する事件や石原慎太郎都知事の「天罰発言」のような
悲しく恥ずかしいこともありますが、
村上龍氏の言うように、
私たちは人を信じることや希望という言葉を再確認しているのかもしれません。


東直己の『疾走』『誉あれ 札幌方面中央警察署南支署』
それと、『挑発者』を読みました。

『疾走』『フリージア』『残光』に続く榊原健三シリーズ。
過去にヤクザの組織を壊滅状態にした殺し屋の榊原が愛する女性とその子供を
守るために活躍するというお話です。
しかも、ススキノ探偵の〈俺〉シリーズや畝原シリーズの登場人物もクロスして、
東ワールドが展開するお楽しみ物。
前作の『残光』は非常によく出来た作品でした。

ところが、今回の『疾走』はどうもしっくりきません。
低放射能処理施設を見学に行った子供たちが、施設で働く不法外国人労働者の暴動に遭遇し、
施設を運営する「機構」から命を狙われるというもの。
突拍子も無い設定というのもリアリティに欠けるのですが、
それ以上に人物の書き方がゆるくなっています。

シリーズ化すると登場人物はおなじみの人になるので、
読み慣れたファンはそれぞれにイメージが出来ています。
書き過ぎればくどくなりますし、かと言って人物描写が形骸化してくると、
作品は薄っぺらくなります。
人物を配置し物語を展開するだけでお話が書けてしまうのも問題です。

読んでいてちょっとつまらなかった。
ただ、今回の作品で榊原の正体がだいぶ知られてしまいます。
それを踏まえてどうゆう話が生まれてくるのか。それが楽しみです。

畝原シリーズの『挑発者』も似たような感想を持ちます。
東直己の作品の面白さの一つに、小さな事件をきっかけにして幾重にも折り重なるように
事件が関連してゆくというのがあります。
〈俺〉シリーズや畝原シリーズはその絡め方が面白い。

ところが、今回の『挑発者』にはそれがありません。
ストーリーは、エスパーを自称する詐欺師の正体を暴いた畝原が暴漢に襲われ…
という導入なのですが、
主婦から依頼されている夫の素行調査、ススキノの夜の女性達へのインタビューの仕事という
二つの話が並行します。

でも、それらは全然からみ合っていませんし、読者にどう絡むんだろうという
緊張感を誘うこともありません。
一つのお皿にハンバーグとスパゲッティとサラダが乗ったつまんないランチみたい。

まぁ、それでも私は読みます。
なんたって気に入った作家は可能なかぎり読んでみないと落ち着かない性格ですから。

で、今回読んだ中で良かったのは『誉あれ 札幌方面中央警察署南支署』
道警も巻き込み、犯罪に手を染める札幌中央署とそれに対峙する南支署のお話。
これは面白い。登場人物の特徴もとてもバランスよく書けているので、
話の中で人の動きが生きています。

東作品では徹底して警察は裏金を作り、癒着し、既得特権にしがみつき
自分たちの組織を守るために存在する悪の巣窟のように書かれているのですが、
「良い警察」の伝統を守ろうとする南支署を登場させたのは何か目的があるのでしょうか。
登場人物がなかなか良いので、南支署のお話を他にも読んでみたくなります。
でも、変にシリーズにしないで欲しいと思ってしまいます。

東直己の本を立て続けに読んで、ちょっと口が苦くなったので、
今日から、ディック・フランシスの『度胸』を読み始める。
ディック・フランシスは、40作品を書いているが、同じ主人公が登場するのは
ごく僅か。
まぁ、そんなことを頭の片隅に置いて読むのもいいかもしれない。


札幌方面中央警察署南支署―誉れあれ札幌方面中央警察署南支署―誉れあれ
(2009/08/19)
東 直己

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

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