プロフィール

杣人・somabito

Author:杣人・somabito
Nuages・・・雲のようにふんわりとしています

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
リンク
ブログランキング

FC2ブログランキング

人気のあれこれ!
月別アーカイブ
最近のトラックバック

『恐怖夜話』

お元気ですか?

当地、昨日はそれほどでもなかったのが夜から強い雨と風。
夜の2時過ぎに強い風雨で目を覚ましてからぶらぶらと起きてしまいました。
時間を追うごとに少しづつ災害の様子が拡大していきます。
狭い土地では状況も分からず救援にもいけない様子。
もどかしく、痛ましい話です。
お見舞い申し上げます。

****

ガストン・ルルーの『恐怖夜話』を読了しました。8つの短編からなる怪奇譚です。

ガストン・ルルー。『オペラ座の怪人』の原作者としてご存知の方もいらっしゃるでしょう。
古くはサイレント時代から映画に何回も作られ、近年ではミュージカルで人気を得ている名作です。
私もNYに出かけた際に、これならばストーリーも分かっているからとパートナーさんを案内したことがあります。

この『オペラ座の怪人』は、ガストン・ルルーの特徴をよく表した作品です。
怪奇と美女、華やかなオペラ座の闇。人気があるのも納得です。
でも、私がガストン・ルルーと最初に出会ったのは彼のもう一つの代表作『黄色い部屋の謎』
それも小学5年生の頃。当時買っていた子供向けの世界名作全集?の中の一冊にあったのです。
なんて大人びた全集でしょう!
Amazonを見ると、子供向けの本に今も何冊かあるのですね。名作の証といったところでしょうか。
そして、『黄色い部屋の謎』でガストン・ルルーが作りだした名探偵がルールタヴィーユ。
フランスのシャーロック・ホームズとも言われるこの探偵の名は私の脳に刻みこまれることになります。

私はこの2作品以外にガストン・ルルーの作品を読んだ事がありませんでした。
翻訳作品が少ないので私が素通りしていただけなのですが、先日 Book Off で見つけて
なんとなく懐かしくなり、購入したのが『恐怖夜話』だったのです。

ホラー小説ですから、ストーリーを紹介する事はいたしませんが、
恐怖の原型のようなものがこの作品にはあります。
事実を知らない不安、疑問や猜疑心が生む不安、欲望が生む憎悪。
そういったものが見事に散りばめられています。

私が感心したのは幽霊やお化け、超常的化物が登場する恐怖ではなく、
人間が人間によって経験する恐怖をしっかりと書いているということ。
ひねられた恐怖の上質のセンスと用意された落。
怖いけれでも面白い。
ガストン・ルルーはなかなかの名手です。

話はまた私が小学生の頃に戻ります。
函館山の中腹にあった母の実家。古くは日銀支店長宅が近くにあったりして
けっこうお屋敷もありました。子供にはそうゆう近寄りがたいお屋敷も恐怖の対象になります。
日常から離れた異次元の世界は塀を廻るのもドキドキし冒険心を刺激したものです。
母の実家の裏には山から続く樹々が鬱蒼と茂り、夜ともなると枝が揺れてさわさわと音がします。
時々山犬の声もしてそれはそれは不気味。

子供の私たちは、夜布団の中で怖い話などをしてしまうと、トイレに行くのも心細いのです。
トイレの前に立ちながら、早く戻りたい・・・と背中がブルブルするのです。
が、ある時私は思いました。怖がっているのは確かめていないからだ。
そして、ちょうど眼の高さにあった窓を開け、裏庭の林が揺れているのを自分の目で見据えたのです。
この経験で怖さがなくなったという訳ではありません。
少し軽くなるものの怖いものは怖いですね。

今でもこの経験は私に一つの確証を与えています。
知らないから怖い。なら自分でなんでも確認しよう。きちんと分かれば怖いものは無いと。
恐怖とは人の心の中に生まれ巣食うものなのです。

人間が怖いと教えてくれたガストン・ルルー。
『黄色い部屋の謎』を読み直してみたくなりました。

ガストン・ルルーの恐怖夜話 (創元推理文庫 (530‐1))ガストン・ルルーの恐怖夜話 (創元推理文庫 (530‐1))
(1983/10)
ガストン・ルルー

商品詳細を見る

スポンサーサイト

テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

コメント

Secret

杣人のNuages

ブログ内検索
 RSSフィード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

FC2カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ホテル探しに!
クリックをお願いします!
Google