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杣人・somabito

Author:杣人・somabito
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『にんじん』

お元気ですか?

昨日から当地は雨が降っています。
TVの道路情報では東名高速では雪のため車線規制もされているよう。
まだまだ雪の降る季節なのですね。

ジュール・ルナアルの『にんじん』を読みました。
時々、子供の頃に読んだ本を読み返してみたくなります。

一時期、小学生の頃に読んだ児童書を文庫で再読したことがありました。
例えば、『母を訪ねて三千里』これは『クオレ』の中にある一編です。
例えば、『ガリバー旅行記』ここには空を飛ぶ島ラピュタが出てきますね。
例えば、ドーデーの『月曜物語』には『最後の授業』が入っています。
『最後の授業』は私が小学校4年生の時に教科書で読み「自分の国の言葉をこんなに
大切にするフランスという国はどれほどか素晴らしい国だろう」と興味をもった
きっかけになったお話です。

子供向けに抄訳された本も、角川や岩波、旺文社文庫などで再読すると
お話の面白い本から内容に個性の感じられる考えさせられる本へと姿を変えていきます。
ちょっと大人な本読みの世界。

『にんじん』を最初に子供向けの本で読んだのは小学校の教科書だったかもしれません。
子どもらしい視点、対象との距離感に文学作品としての力を感じたように思います。
確か、児童劇団でのお芝居も観たような気がします。

でも、中学生の頃に文庫本で再読した時の感想は違っていました。
陰湿ないじめをする母親、動物を殺すにんじん、距離をとる父親・・・。
精神分析的解釈をいかようにも広げられるいくつもの挿話。
そう云う部分を発見することでなぜこの本が児童書の仲間入りをしているのだろうと
違和感を感じ、あまり触れたくない本の一つになって行きます。

しかし、私自身の中に『にんじん』を病的な母親に育てられた子供の話と安易に片付けて
しまってはいけないという声があり、いつかはもう一度読まなければと思っていました。
一つの解釈、確からしい理解を得たときそこに安心してしまうのを私は警戒します。

そこで、またしても BooK Off で100円で見つけ購入。
すこしづつ読んでみました。

『にんじん』は1894年ルナアル30歳の作品です。
訳者の岸田国士氏が言うようににんじんとルナアルを同一視し、ルナアルの自伝の一部と
してみるべきではないと思います。
しかし、自分の子供の頃の出来事を思い出し反芻しながら当時の感情を静かに抑えながら
描いている姿を想像すると、子どもらしい出来事の幾つかであっても
私には決してそれがユーモアを交え楽しく描いているとは思えないのです。
『にんじん』のラストで母親に愛情を感じられないにんじんは父親にそれを告白し、
父もまた同じだと知ります。

一筆ごと情景を描き目の記憶を呼び起こしたときに、ルナアルの感情に去来したものは
なんだったのでしょうか。
それを思うと、私は身がかたく『にんじん』を読む私の目もきつくなっていました。


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テーマ : 児童文学・童話・絵本
ジャンル : 小説・文学

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