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杣人・somabito

Author:杣人・somabito
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『火星人ゴーホーム』

お元気ですか?
フレドリック・ラウンの『火星人ゴーホーム』を読みました。
先に『天の光はすべての星』という惑星探査を夢見る宇宙飛行士の話を読み、しっとりとした味わいとユーモアを織り込んだ作りに気に入っていたからです。SFファンという訳ではありません。でもその分好みの傾向も持っていないので自然体で読めるというものです。タイトルだけは知っていた『火星人ゴーホーム』。新しい扉をあける楽しみが私の背中を押していました。

ストーリーは、1964年のカルフォルニア、SF作家のルーク・デヴァルウが友人から借りた丸木小屋で新しい作品を書こうとしていると、突然火星人が現れます。1mほどの緑の火星人は煩くルークを誂い、瞬間移動や透視をしては仕事の邪魔をします。でも、火星人はルークの処にだけ現れたのではありません。瞬時にして世界中に現れた火星人は約10億。人間のいる至るところにあらわれては茶々を入れ隠し事を暴露するため人々の生活は大混乱。株価は暴落し軍隊の機密は暴露され崩壊、娯楽産業は成り立たなくなり世界は失業者で溢れます。

ところで、フレドリック・ブラウンの火星人は本当に火星人なんでしょうか?宇宙船に乗って火星から来たわけでもありません。火星から来たとも言いません。ルーク・デヴァルウの小屋の扉を叩いて「ここは地球だね」とやってきただけです。どうやらこの話の本題がここに隠されているようです。
目に見えますが触ろうとするとすり抜けてしまい、つかまえる事が出来ない火星人は人を小馬鹿にしたジェスチャと耳に煩い声で人間を煩わしますが、それ意外に攻撃を仕掛けて来るわけではありません。そしてルークはあることに気付き火星人を追い払う方法を思いつくのですが・・・。

それにしても、私達は何故火星人なんでしょうか?フレドリック・ブラウンが言うように二人のウエルズ、H・G・ウエルズとオーソン・ウエルズにすっかりやられてしまったままなのでしょうか?土星人や金星人じゃだめなの?と言う時に、他には感じられないシンパシーを火星人に感じているのかもしれません。実はここにもヒントがありそうです。

子供向けの抄訳されたSFを読みながら挿絵に触発されて宇宙人やロケットを描いた事があります。今でも子供たちはそんな絵を描くのでしょうか?宇宙に浮かぶ望遠鏡で星の果てまで見渡せ、宇宙ステーションと行き来が出来る時代です。タコに似た火星人を描く子供はもういないのかも知れません。
小学生の時に図画工作で“未来の家を作りましょう”という時間がありました。白い厚紙と鋏や糊を前にして未来を考えだした私は身体が無くなって意識だけになってしまう未来を想像しました。きっとこの頃に『禁断の惑星』を見ていたのかもしれません。時間が半分以上たって教室の中で皆が丸や三角の家を作っているのを見ながら肉体が無くなれば住まいとしての家は必要無くなると思い形ある建物を作る事ができませんでした。

フレドリック・ブラウンは「作者のあとがき」で「この世界と、火星人を創造したのは、ルークなのです。ところがまだあるのです。そのルークを創りだしたのはこの私です。」と種明かしをします。そして、「ルークあるいは火星人は、はたしてどこまでの存在なのでしょう?また、読者のみなさんは?」と。

私は私が私であると認識しているから存在しています。ならば未来はどうでしょう。未来を思い描けばそれは存在するのでしょうか?ちょっと試してみたくなりませんか?
でも、くれぐれも皮肉たっぷりの火星人は作らないようにご注意くださいね。


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テーマ : SF小説
ジャンル : 小説・文学

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