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杣人・somabito

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『エディパの靴』

お元気ですか?

絡繰機械's「カラクリマシーンズ」第13回公演『エディバの靴』を観てきました。今回のフェスティバル三回目の演目です。

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今回は朝10:30の公演に始まり14:00、17:30と一日三回公演。家でお昼を頂いてからゆっくりと出て14時の公演を観ることにしました。東京でお芝居を観ていた時、たとえば銀座に見に行くとしますと、せっかくのお出かけだからとデパートを廻ったりランチを何処でと考えたりします。大抵のお芝居は終わると夜9時半ぐらいになりますから夜のお食事はその後遅くまでやっているビストロか寿司屋さんという事になり、ほぼ一日がかりの観劇というパターン。中央線沿線にある小さな芝居小屋で仕事帰りに観るお芝居はまた別ですが芝居を見に行くというのはなかなか大変な作業なのです。
この芝居環境をもっと身近にするというのが都会では一つの問題ですが、浜松ではどうなのでしょう。劇場のある場所、駐車場や公共交通機関の利便性、レストランなどの食事環境、商業施設、色々なことを考えあわせなければなりません。

客席は時間帯のせいでしょうか、お客さんの入りはあまり多いとはいえませんが年齢層は若干高め、演劇が好きといった雰囲気を漂わせているお客さんが多いように見受けられます。


さて、今日のお芝居に話を進めましょう。
パンフレットによると、トマス・ピンチョンという作家の作品をベースに唐津匠さんが脚本を書き演出したとあります。ピンチョンという作家は読んだことがありません。これがまず楽しみです。そして靴。私は靴、履物が大好きです。靴屋さんで靴を眺めるのって楽しいですよね。だから主題はOKです。
舞台には靴が並べられています。スニーカー、ブーツ、パンプス・・・天井からは幅1.2mほどの白い布が6枚下がり、場面転換などに使われるのでしょう。
暗い舞台。役者が登し物語が始まります。雑踏の中引っ手繰りにあった女性リンダは電話を借りようとある建物に入りますが、そこは個人が集めた靴の展示博物館。一つ一つの靴に刻まれた持ち主だった人の記憶はすでに迷宮の混沌を暗示しているのでしょう。
舞台は転じ、リンダはその靴の展示博物館の女主人パディの遺産を引き継ぐことに。ただ条件があり、エディパ・マースの墓の隣に埋葬して欲しいと。リンダはエディパの足跡を訪ねて不可思議な世界をさまようことになります。


ストーリーはパンフレットに書かれているほどに難解とは思えません。舞台の道具立てはスタイリッシュな感じを演出していて好感がもてます。天井から下る布も効果的です。どちらかと言えば好きな方の部類の演出と言えます。ただ好きなだけにちょっと辛口のコメントをさせていただきます。お許しください。

まず、役者さんの立ち姿があまり良くありません。せっかく靴を主題にした舞台なのですからもう少し姿勢、足元に神経が行っても良いと思います。実は役者さんたちはとても気をつけて歩いていますし稽古もしています。それが伝わるだけにもうちょっとと望んでしまいます。
姿勢、足元だけではありません。手の動き、マイムが少し不自然というかぎこちなさが見えます。役者さんが舞台の上を歩きながら交差してゆくシーンも演出的というか演技的というかもう少し洗練された動きが欲しいところです。もっとも、私の頭の中ではアメリカンダンスシアターやボブ・フォッシーの身体の使い方が流れていました。比較しては可哀想ですが、身体の使い方に無駄があると舞台空間が濁って見えます。
そして、決定的に残念だったのは、芝居が舞台から飛び出して来ないこと。発声が良くないとか一生懸命やってないとかそうゆうことではありません。役者さんは皆さん熱のある演技をしています。でも、芝居が舞台の上だけで行われているのです。客席にその熱が伝わって小屋全体を包み込んでゆくそういった空気が感じられないのです。
素晴らしい芝居に出会った時、役者の息遣いは演技と相まって客席に届きます。観客はその演技に飲み込まれるように芝居と一体になり、小屋はその物理的空間を破り開放されたものに変化していきます。私は何度かそうゆう芝居に出会った事があります。
パンフレットを見ると、絡繰機械'sさんは昨年最優秀賞を獲得したとあります。劇団のサイトを見ると活動歴も長いようです。是非観客を巻き込む力強い舞台を作って欲しいですね。

気に入ったところもあります。5人の役者さんがストラップやヒールといったパーツを担い靴になり、靴そのものが語る演出。これは衣装もあわせてよかったですね。それとラスト、エディパの靴はオークションにかけられます。持ち主が変わりながら迷宮が続いてゆくのを思わせるのはエントロピーの増大?

辛口のコメントをさせていただきましたが、靴という主題もストーリーも楽しめる良い作品だと思います。
それに、トマス・ピンチョンの『競売ナンバー49の叫び』がお芝居のベースになっているということですから、読んでみたくなりました。


競売ナンバー49の叫び (ちくま文庫)競売ナンバー49の叫び (ちくま文庫)
(2010/04/07)
トマス・ピンチョン

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テーマ : 演劇・劇団
ジャンル : 学問・文化・芸術

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