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杣人・somabito

Author:杣人・somabito
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『査問』

お元気ですか?

今日は勤労感謝の日。先日御前崎にドライブをした文化の日、小さな集落の家々に国旗が掲げられているのを見ました。子供の頃は玄関先に国旗を出すのは私の役目でしたし、母の実家に遊びに行くと紺色に染められた大きな幕が玄関に下がり私の家の倍もあろうかという大きな国旗が掲げられくぐるようにして家に入ったのを思い出します。町の家々に掲げられた国旗を見ると懐かしい気持ちになる所以でしょう。

今日は朝から雨が降り薄曇りが続きます。久しぶりに家でのんびりしよう。


ディック・フランシスの『査問』を読みました。1969年9冊目の作品。主人公の障害競馬騎手ケリイ・ヒューズは調教師のデクスター・クライフィールドとともに査問会に八百長レースの疑いで呼ばれ抗弁虚しく免許を停止される。明らかな証拠捏造。いったい誰が何の目的で二人を陥れたのか。

ディック・フランシスの作品で登場する主人公が自分自身に直接災禍を受けるのは珍しいかも知れません。でも打ちのめされ腐ることはあっても軈て不屈の精神で立ち上がり真実を明らかにしていく姿は一貫しています。社会的立場、階級に依った人間の心の有り様の描き方も面白さの一つです。
主人公のケリイは労働者階級に属し教育に重きを置かない両親に育てられますが、大学に進み経済学、哲学、政治学を学びふとした縁で騎手の道に進むことになります。趣味の良い高価な家具に囲まれて暮らしますがそれらは自分の属している階層への反撥ではなく自分の中から出てくるごく自然な姿のようです。一方、調教師デクスターは騎手を見下し、厩務員も見下していてケリイが言う「調教師の成績の半分は、厩務員のおかげだ」という言葉にも反撥します。人は自分の属する世界に誇りを持ったり卑下したりしますが、それは他の社会との比較の上に存在します。ケリイの騎手免許を取り上げた査問委員のガワリイ卿も同じで彼の性癖が社会的地位を脅かすのではいう思いが犯人に付け入る隙を与えてしまいます。

作品そのものは特に優れたものではありません。人物の設定描写も深くありません。競馬界や企業などの背景が興味深く描かれている訳でもありません。ディック・フランシスの作品としては“まぁこんなのもあるよね”といった感じでしょうか。でも、私は読みながら少し考えてしまいました。

人は時に謂れのない事件に巻き込まれる事があります。その時に闘う事ができるかどうかは自分を信じ立ち上がることが出来るかどうかにかかっています。どのような状況でも信じられる自分、立ち戻ることが出来る自分を持っているかどうかが重要です。とするなら普段からそうゆう自分を作っておかなければなりませんね。これはなかなか難しい事です。主人公のケリイは自分の中の依るべき処にしたがって行動をします。これ、ハードボイルドと言っていいのでしょうね。


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