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杣人・somabito

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舞姫

お元気ですか?

前回のお話が伊藤京子さん、歌姫のお話でしたので今回は舞姫のお話を・・・。
といってもバレリーナではありません。森鴎外の『舞姫』です。

文字が読めるようになってから私はどのくらいの本を読んできたでしょう。読書家と言われる方、職業的に本に接している方とは比べようもありませんが少なくとも思い出してみると人生を楽しむことが出来る程度には読んで来たようです。
小学校に入る前のお気に入りは『龍の子太郎』でした。従兄弟の家にあった絵本は私のお気に入りで遊びに行くと真っ先にこの本を手に取ったものです。小学校に入ると国語の教科書がお気に入り。毎年新学期直前に教科書を受け取るとその日のうちに国語の教科書だけは読み終わっていた気がします。森鴎外の『舞姫』に出会ったのも教科書でした。あれは中学生でしょうか?高校生でしょうか?「石炭をば早や積み果てつ。中等室の卓のほとりはいと静かにて・・・」と始まる「舞姫」にすっかり入り込んでいきます。
私が函館で青函連絡船の汽笛を聞いて育ったせいかもしれません。出航の度に色とりどりの紙テープが投げられていたものです。船は旅そのものでした。

『舞姫』には「嗚呼、ブリンヂイシイの港を出でてより、・・・」とイタリアの港が出てきます。当時はスエズ運河を経由して地中海を渡りイタリアかフランスに上陸するのがヨーロッパへ行く道でした。夏目漱石も同じような航路を経てナポリに上陸しています。そして、『舞姫』を読んだ私は作品そのものより明治の日本人がどのような航路、寄港地を経由してヨーロッパに行ったのかに興味を持ちます。
“いつの日にか船でヨーロッパに渡りたい”とJALが華やかな海外旅行を提案しだした頃、私はそう思っていたのです。

「人の思いというのは叶わないものは無い」私はそう思っています。或る時、東欧を廻っていた私は汽車に乗りギリシャに出ます。普通の観光旅行ならアテネを観たりエーゲ海の島々を楽しんだりするのでしょうが、私の心はすでにここからイタリアに渡ろうと逸っています。アテネ観光もそこそこに私はパトラスという町に向かいます。パトラスからブリンヂイシイへの船が出ているからです。

このパトラスでの出来事は 『深夜特急』 続き (←ご興味のある方はクリックしてください)で書いていますので改めては書きませんが、中学生か高校生の頃に読んだ『舞姫』に喚起された船旅への思いは実を結ぶことになります。

森鴎外は私にとって夏目漱石ほどには親しむことのなかった作家です。それでも、この『舞姫』との出会いとパトラスからブリンヂイシイへの船旅をもって忘れることの出来ない作家の一人となっています。「嗚呼、ブリンヂイシイの港を出でてより、・・・」という鴎外の魔法にやられてしまったのです。

私は『舞姫』の他にも沢山の本に魔法をかけられてきました。それは幸いにして人生を楽しむための魔法だったのですが、まだまだ魔法は消えそうにありません。それどころか、本との出会いもまだまだ続きますから魔法の種はつきません。そう考えると、本当に楽しくなってきます。
明日、私はどんな本に出会い新し興味の扉を開くのでしょう。

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テーマ : 読書
ジャンル : 小説・文学

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